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UPDATE|2021/03/27

R-1ファイナリスト・マツモトクラブが語る赤貧劇団時代「芸人転向を決意した意外な転機」

マツモトクラブ 撮影/山上徳幸



――パチンコが転機になったんですね(笑)。30歳を過ぎて、未知の世界に飛び込む不安はなかったんですか?

マツモト もちろんありました。ただ、劇団の頃は何を目指してお芝居をやっているのかが分からなかったんですけど、お笑いの世界に入ったら、事務所ライブで上を目指したり、R-1のような賞レースに出場したり、明確な光に向かって進んでいくことの充実感があったんですよね。

――4回目の挑戦で、R-1の決勝に進出しましたが、過去の3回とは違う手ごたえは感じていたんですか?

マツモト それまで僕のネタに何も言わなかった事務所のチーフマネージャーが、そのネタを事務所ライブでやったときだけは「今日のネタはR-1まで隠しておけ」と言ってきましたし、周りの芸人からも「今日のネタはめちゃくちゃいいぞ」と言ってもらいました。

自分の中でもいいネタができたなという手ごたえはあったんですけど、周りの反応を見て確信して、このネタで行こうと心に決めたことで、復活ステージを勝ち上がって初めて決勝に進出できたんです。

――芸人同士でアドバイスし合うことも多いんですか?

マツモト 他の事務所さんは分からないですけど、ソニー(ハリウッドザコシショウ、バイきんぐ、錦鯉などが所属)は芸人同士でアドバイスを言い合います。みんなどこかで傷付いてきたおじさんが集まっているところなので、先輩・後輩関係なく意見を言えますし、みんなでネタを作っているような雰囲気があります。それがソニーの強みかもしれないですね。

――今後はどのような活動を考えていますか。

マツモト 今年で最後の出場になったR-1を一つの区切りとして、今までチャレンジしたいと思いながらできなかったことをやりたいですね。今までと変わらずネタ作りをしていくのはもちろんですが、長編の脚本も書いていきたいです。

それが舞台なのかドラマなのか映画なのか分からないですけど、自分が脚本として書いたものを、自分以外の人に演じてもらいたいんです。役者としても、もっとテレビや映画に出たいですね。

――ちなみに今年のR-1で決勝進出したことで仕事は増えましたか?

マツモト 全然増えてないです(笑)。だから、自ら新しい道を切り開いていくしかないんですよね。

マツモトクラブ
Twitter @nationaldog
AUTHOR

猪口 貴裕


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