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UPDATE|2021/05/14

HKT48 最新シングル『君とどこかへ行きたい』歌詞から考えるグループの今

HKT48 14thシングル 「君とどこかへ行きたい」アーティスト写真

HKT48にとって14枚目となるシングル『君とどこかへ行きたい』が今月12日にリリースされた。

【写真】HKT48 『君とどこかへ行きたい』MV場面カット

 今作は、同グループにとって初となるW選抜システムを採用。1期生、2期生、3期生、ドラフト2期生から12名の「つばめ選抜」、4期生、ドラフト3期生、5期生から12名の「みずほ選抜」が選ばれ、それぞれのバージョンのMVを撮影。違った視点からのストーリーになっており、すでに公開されている。センターは「つばめ選抜」が田中美久で、「みずほ選抜」が運上弘菜だ。

 JR九州が全面協力したMVも大きな見どころとなっているが、筆者は今作の歌詞に注目していた。というのも、昨年4月に発売された13thシングル『3-2』が、興味深い内容だったからだ。

 大まかに説明するならば、『3-2』は三角関係の話だ。きっと仲が良かった3人(男性2人、女性1人)だったのだろう。しかし、親友は女性に告白をする。この告白は功を奏し、2人は付き合うことになる。主人公は先を越された。勇気を出して告白した親友と彼女のことが幸せそうに見える。主人公は取り残され、孤独を感じている――。その関係性を『3-2』と表現しているわけだ。言うまでもなく、作詞は秋元康氏だ。

 昨年、行われた取材で何人かのメンバーに「この歌詞をどう思うか?」と問うたところ、「切ない」や「自分だったら……」といった感想が聞かれた。主人公に感情移入するならば、そういった感想になるだろう。何も間違ってはいない。だが、秋元氏がそのような表面的な歌詞を表題曲に持ってくるとは思えない。

 そこで、近年の秋元氏の作詞法を紐解いた。例えば、HKT48の『キスは待つしかないのでしょうか?』(2017年)。タイトルからもわかる通り、これも表面上は恋愛の曲だ。だが、秋元氏が歌詞に込めた思いは、「待つ」という消極的な態度ではなく、ほしいものは自分から行動して掴めというものだろう。タイトルに反語表現を用いているのが、そう読み解ける理由だ。

NMB48の『高嶺の林檎』(2014年)にも同じメッセージが込められている。ほしいものがあるなら無理をしてでも掴めという曲だった。STU48の『無謀な夢は覚めることがない』(2020年)もまた同様だ。『キス待ち』は博多版『高嶺の林檎』だ。
AUTHOR

犬飼 華


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