――それからずっと声優まっしぐら?
鷹村 いえ、3歳からピアノを習っていて中学では吹奏楽部だったので、ピアニストとか楽器のリペア師さんがいいなと思ったこともありました。でも高校生のときに、自分にはこれしかないと思って、オーディションに送る履歴書にサインをもらうために親に話をしたんです。承諾はしてくれたけど期限付きで、それまでに芽が出なかったら諦めなさいと。だからアプリゲーム『CUE!』のオーディションに受かっていなければ今は無かったです。
――次に宮原さんですが。
宮原 私が声優を知ったのは小学校3年生くらいで、ある番組に『るろうに剣心』の緋村剣心役の涼風真世さんが出られていて。宝塚出身ですごく素敵な女性だなと思いながら見ていて、いざ剣心の声を出したらガラッと雰囲気が変わってすごくかっこ良くて。ただ私は幼い頃から医療系の仕事に憧れていて、放射線技師になりたいと思っていたんです。
――放射線技師とは、またピンポイントですね。
宮原 両親が2人とも病院勤めで、病院にはこういう仕事もあると教えてくれて。それで高校では何となく演劇部だったんですけど、演劇で有名な学校と合同練習をしたときに、その学校の先生から「あなたすごくいいわね」って褒められて。もしかしたら私にも何かがあるのかもしれないと思って、高校3年生の8月に81プロデュースのオーディションを受けて、合格して今ここにいます。放射線技師も捨てがたくて迷ったんですけど、「あのまま声優になっていれば……」と、30歳くらいになった時にきっと悔やむだろうと思ったので。
――皆さん紆余曲折があるんですね。飯塚さんはどういうきっかけで?
飯塚 私は小学5年生のときに『テニスの王子様』で、エンドロールで女性の名前がいっぱい流れているのを見て、どういうことって? 姉に聞いたら、女性の声優さんでも男の子の役もやれると。動物の声もできるし人を感動させられると知って、私もなりたいと思いました。でも私は小さい頃から音楽系の高校に行くことを考えていたから、中2で進路を決めるときに初めて気持ちが揺らぎました。
――どうやって決めたんですか?
飯塚 そんなときにアイドルや声優を輩出している高校があることを知ってその高校に入り、そこで声優になると決意しました。