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UPDATE|2021/06/23

元乃木坂46中元日芽香が語る、自叙伝を出版した意義「メンタルヘルスに興味を持っていただければ」

中元日芽香 撮影/松山勇樹



――アイドルには、中元さんのように休業する人が大勢います。何か感じることはありますか?

中元 休業の発表っていくつかパターンがありますけど、漠然と「体調不良」としか発表されないこともあります。「体調不良ってどういうこと?」と腑に落ちないファンの方もいらっしゃると思いますが、その発表の仕方も彼女の意志表示なんだと思います。なので、あまり詮索しないであげてほしいです。

――心理カウンセラーになったきっかけは?

中元 次にやりたいことを見つけてから卒業しようと思っていましたが、休業中に「カウンセラーって素敵な職業だな。元気になったらやってみたいな」と考えるようになっていました。卒業後のある日、「今だ!」と思い立って、勉強会に行く予約を入れました。その瞬間は衝動的でしたね。

――コロナ禍によって相談の内容に変化はありましたか?

中元 あります。仕事のオンとオフのスイッチの切り替えができないという方もいらっしゃいますし、大学生になったのはいいけれど、ずっとオンラインで授業をしていたから、友達ができにくいとか。ステイホームが長く続いたことで、誰かとコミュニケーションを取りたいと考える方が増えたと思います。

――この本はどんな人に読んでほしいですか?

中元 心理カウンセラーというお仕事やメンタルヘルスということに興味を持っていただけたら、私が本を出版する意義を果たせるのかなと思います。アイドルファンの方や悩んでいる方だけに向けて書いたわけではないので、いろんな方に読んでいただきたいです。

――アイドルファンがこの本を読んだら、推しに優しくなると思います。

中元 そうですね(笑)。「こんな考えをしていたアイドルがいたよ」という、ひとつの参考資料になればいいですね。「アイドルって大変なんだなー」だけではなく。アイドルは楽しかったですから!

▽『ありがとう、わたし 乃木坂46を卒業して、心理カウンセラーになるまで』
中元日芽香
発売:文藝春秋
定価:1,430円(税込)
AUTHOR

犬飼 華


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