──“逃げ”ですか。加藤 そう。アイドルを辞めるにしても、研究生のまま卒業したらいいかたちで次の道に進めないと思いました。もちろん辞めたいと思うことだってありましたけど、応援してくれる声というのは本当に何物にも代えがたいから……。たとえば芸能界を辞めて一般の人に戻ったとします。そうしたら誹謗中傷はなくなるけど、同時に応援もなくなる。つまり0の状態になるんですよ。ファンの方たちはすごく些細なことにも気づいてくれるし、寄り添ってくれる優しさもあるので。私のこの人生、ファンの人たちがいて初めて成立すると考えているくらいなんです。
──普通、なかなかそこまで言い切れません。加藤 本音を言えば、ファンの方の家を一軒ずつ回って「その節はご心配をおかけしました」と伝えたいくらいなんです。だけど現実的にはそれもできないし、だったら今後の活動で借りを返していくしかないなって。自分の感覚としては、まだまだ返しきれていないですからね。
(取材・文/小野田衛)
▽加藤美南(かとう・みなみ)1999年1月15日生まれ、新潟県出身。2021年1月末にNGT48を卒業し、現在は事務所に所属せずフリーランスとして多岐にわたる活動を行っている。
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