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UPDATE|2021/08/02

ZOC 鎮目のどか「他と比べられない存在だった」グループへの想いとオーディション秘話

鎮目のどか/撮影:友野 雄


──そんな鎮目さんがZOCを受けようと考えたのは、どんな経緯で?

鎮目 特別だったんですよね、ZOCは。他と比べられないような存在だったんです。なんて言えばいいのかな……。たとえば私も『Mステ(MUSIC STATION)』(テレビ朝日系)とか観ていましたし、そこに出てくるアーティストさんを好きになることもありましたけど、「周りの子が好きだと言ってるから、自分も影響されて好きになる」という面が強かった気がするんです。

──小中学生なんて普通はそんなものですよね。

鎮目 だけどZOCは違ったんです。学校では誰もZOCのことなんて知らなかったし、のどかも教えたくなかった。「自分だけのものにしておきたい」という感覚があったんです。最初は靖子ちゃんの曲をYouTubeで観ていて、そこからの関連動画でZOCのライブにたどり着いたかたちです。

──デビュー当時からZOCは強烈なオーラを発していました。エキセントリックな歌詞も含め、地方の中学生には刺激が強すぎませんでしたか?

鎮目 そのへんは全然大丈夫でした。歌詞も頭にスッと入ってくる感じで、大好きでしたし。ZOCがライブで名古屋に来たときも、行きたかったんですけど学校のテストと被って無理だったんです。だからずっとYouTubeで観ていました。とにかくもうZOCのことが好きすぎて、途中からは「応援したい」じゃなくて「ZOCになりたい」と考えるようになったんです。それで中3のときにオーディションがあることを知り、速攻で受けることにしました。結局、YouTubeを観ているだけじゃ満足できなかったんです。動画に合わせて踊ってみたりもしたけど、それでも全然物足りなくて……。

──オーディションの様子はYouTubeでも公開されています。お母さんは受けることに反対だったとか?

鎮目 メンバーになることに反対するというか、単純に受験が迫っていたから「どうするの」と心配していました。パパは「絶対に受けるべきだよ」って応援してくれましたけど。それでパパが運転する車で東京まで受けに行ったんです。オーディションの前は普通に観光していましたね。東京タワーとかスカイツリーの前で写真を撮ったりして、完全におのぼりさん状態(笑)。

──歌唱審査はカラオケボックスで行われたようですね。その場には大森さんのほかに藍染カレンさんもいたようですが。

鎮目 (雅雀)り子ちゃんもいました。部屋の外で待っているとき、のどかの前の人が歌ったり会話したりする様子が聞こえてきたんです。その人の歌がすごく上手だったから、「ヤバい、ヤバい」と焦っちゃって……。部屋から出てきたその人は見た目もすごく大人な感じで、髪の毛も染めているんですよ。「15歳の自分がこんなところにいていいのかな?」と場違いな感じがして、震えました。

AUTHOR

小野田 衛


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