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UPDATE|2015/01/14

プロレス界No.1アイドル・紫雷イオが激白!! 「私が女子プロ界のさっしーになる!」

 『月刊エンタメ12月号』内の特集「今、観るべきプロレス3団体はこれだ!」でインタビューに応じてくれた第8代ハイスピード王者・紫雷イオ選手。もともとは「マニアじゃない一般層に対して、プロレスの魅力を語ってほしい」というオファーだったのだが、トークが進むうちにプロレスの深淵に触れまくる超ディープな話題が頻出! 誌面では文字数の関係で泣く泣くカットしたが、ここに異例の完全版アップをしたい。専門誌では絶対に読めない、“選手が語る”プロレス論。月刊エンタメおよびにエンタメnextは、紫雷イオ選手を全面的に応援します!

──そのへんは、ちょっと男のプロレスとは違う部分かもしれないですね。

紫雷 それとですね、女子プロレスの一番の特徴は何かというと、感情の爆発なんです。男子に比べて、感情がものすご~く激しいんです。キレたら、ドえらいところに攻撃が入ってくるし、ボコボコにされたりもします。また、相手もそれに怒ってガーッて向かっていって、最後はもう収拾がつかないぐらいの乱闘になったりするんですよ。女子同士って特にそういう傾向が強い。で、まぁ当然だけど痛いじゃないですか。女の子が痛がりながらも、なんとか頑張っている。そういうところに共感というか、応援してくれる観客の方が多いんですよね。だからそういう意味でも、試合に感情移入するために、誰か1人推しメン選手を作ることを強くお薦めしたいですね。やっぱり勝敗を選手と一緒に楽しんでほしい。

――コアなプロレス・ファンだけでなく、一般層に広めるために意識しているファイトはありますか?

紫雷 とにかく目を引くようにと意識して闘っています。コスチュームだったら、谷間を多く見せていくとか。ポッチャリしているので本当はお腹とか出したくない部分もあったんですけど、男性ファンのために出し続けるとか。あと、やっぱり空中殺法や飛び技はすごく目を引くので、よく使いますね。空中殺法に関していうと、デビューした頃は体重もなかったし、たいして破壊力もなかったんです。飛べば飛ぶだけ自分が疲れるだけで、相手はダメージをたいして負っていないという……。でも、お客さんの反応がほしいから、それでもあえて飛んでいたんです。今は練習も積んで破壊力も出てきましたけど、それでもやっぱり危険だし、お客さんのために捨て身の覚悟でやっていますよ。私、後楽園ホールの階段のヘリから客席に飛んだりもするんですよ。

──あれは観ていてもハラハラします。

紫雷 お客さんに喜んでもらうためです。あと一般に広めるためには、いろんなところにアンテナを張って、使える武器は全部使っていくことも大事。セミヌードになって、写真集を作って、それが『FLASH』とかの週刊誌に載って……その反響もすごくあったんです。世Ⅳ虎選手(現ワールド・オブ・スターダム保持者)もヤンキーアイドルオーディション(※最終選考に残ったが、オーディションが諸般の事情により中止)だったり、雑誌『SOUL Japan』に載ったり。各方面から興味を持って、推しメンを作ってもらえればいいなという気持ちがあります。

――選手の中には、「プレロスだけを観てほしい」という保守的な考え方の持ち主もいると思います。そういう中で、新たなチャレンジに対する躊躇はありませんでしたか?

紫雷 「プロレスラーなんだから、プロレスができなきゃダメでしょ」という発想は、もちろんすごくいいと思います。だけどスターダムの中でそれをやっていたら、周りの個性がすごすぎて埋もれちゃうんです。華やかだし、みんなどんどん成長していくので。自分の持っているカードをどんどん切っていかないと、上にはいけないんです。私は思いついたことは今すぐにでも実行します。脱ぎたいと思ったら、すぐセミヌードになりましたし。女性は特に新陳代謝が激しいんですよ。男性に比べて、ずっとトップではいられないような構造になっている。だから、どんどんできることをやって、トップに立ち続けようという気持ちですね。

次ページ/なぜスターダムには青春感があるのか?

高橋奈苗(たかはし・ななえ)。1978年12月23日生まれ、埼玉県出身。1996年7月に全日本女子プロレスでデビュー。全女イズムを今に伝える女子プロ界のリビングレジェンド。キャッチフレーズは「王道女子プロレス」

世Ⅳ虎(よしこ)。1993年7月26日生まれ、東京都出身。2011年1月デビュー。鑑別所送りになったという過去を持つ元ガチヤンキー。2014年8月10日に紫雷イオを破り、第4代ワールド・オブ・スターダム王座を戴冠。キャッチフレーズは「スターダムの女番長」

――スターダムには、他の女子団体にありがちな「いつまでこの人やってるんだろう?」みたいな選手はいないですよね。

紫雷 結果的にそうなっているんじゃないですかね。トップでい続けるのがすごく大変なんですよ。カードを切り続けないといけないし。周りがすごいから、落ちてしまったときに戻るのも大変ですしね。トップに立ちたかったけど、立ったら今度は追われる身なので、赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム)を10回防衛していたときはすごく大変でした。

――ベルトを持つことの価値を、一般の人にどう伝えればよいのでしょうか?

紫雷 写真ではただ持っているだけに見えるかもしれないけど、会場に来ていただければ入場だけでもパッと違いがわかると思いますよ。試合をしたら、ベルトは伊達じゃないんだなということが余計にわかっていただけると思います。私の場合はスターダム初の両国(国技館)大会で初戴冠だったんですけど、シングルのちゃんとしたベルトを持つのも初めてだったんですね。すごかったですよ、お客さんからの「おいおい、大丈夫かよ?」感がヒシヒシ伝わってきて(笑)。実際、そのときは自分でも自信がなかったですし。でも、あそこで「巻いたからには、絶対に見返してやろう!」と思って頑張れたからよかったんですけど、その重圧に潰れるか潰れないかの瀬戸際というのもたしかにあったんですよ。泣きたくないんだけど、お客さんの前で泣いてしまったり……。ベルトを巻くと、試合に臨む前が心境的に不安定になるんですよね。「自分はチャンピオンとしてふさわしい試合ができるのか?」って気になって。私はスターダムの中ではキャリアが長いほうですが、世Ⅳ虎は旗揚げと同時にデビューなので、キャリア3年半くらいで頂点のベルトを巻いている。きっともう、すごく試行錯誤していると思うんですよ。それはベルトを取った人にしかわからない葛藤。ベルトの価値がガクッと落ちるかもしれない。でも逆に世Ⅳ虎で上がるかもしれない。要はチャンピオン次第ですから。ベルトの価値を絶対に上げなきゃいけないけど、ハードルがどんどん上がっていく中でそれを超えられるのか? そういう心理面の葛藤を読んだりとか、そこで新しい技を投入してくる様子を確認したりとか……これはもう中級者・上級者の楽しみ方かもしれないですけど、そういう選手の成長を観るという楽しみもあると思うんです。

――そういうシチュエーションは、アイドルでもよくありますよね。「あの子がセンターで大丈夫?」という視線との闘いとか。

紫雷 その器になれるかどうかということですよ。投票制度こそないですけど、ファンの人の声援だったり、売上だったり、そういったものを社長が総合的に見て、タイトルマッチをさせるかどうか決めていくわけで。そういう意味で、人気が出てきた選手にタイトルマッチ挑戦させることはよくありますね。そこでベルトを獲ったらチャンピオンになれますし。チャンピオンになってからの成長も、またありますし。

――難しいところですよね。興行である以上、単純に強さだけの問題じゃないのかもしれないけど、ルックスや人気だけが先行していてもキツいですし。

紫雷 そうですね。そのへんは複雑に絡み合っています。特に女子は人間関係がわりとドロドロしているんで。自分たちは「そんなことないです」とか言っていても、男子と比べたら普通だと思っていることがやはりドロドロしていますよ。「あいつ、ちょっとなぁ……」とか思うところがあれば、確実にリングの上に出てしまう。まぁそこが面白いところでもあるんですけどね。

――一方、スターダムは選手間の仲が非常にいいと指摘されています。プロレスは信頼関係がないとできないとも言われることが多いですが、その部分でやりづらくなったりはしませんか? たとえば格闘技の場合、「同じ練習仲間の顔面は本気で殴れないから、試合を組まないでくれ」とか主張する選手もいますよね。

紫雷 う~ん、やりづらいときとやりやすいときと両方あるかな。でも、信頼関係はやっぱりありますね。毎日ずっと一緒に練習していますし、プライベートも共にしていることが多いですから。たとえば顔面キックとかの打撃をエグく入れるときに、「こいつは真正面から受けるな」と思ったら自信を持って蹴れるし、「ちょっとなぁ」と思う相手には寸止めで違う技をフェイントで入れたりはしますね。

――そうなると、相手のレベルに合わせて試合をしないといけない。持っているカードを全部は使えないことも出てくるじゃないですか。

紫雷 デビューして間もない相手に全部を出したら死にますよ。奈苗さんとか世Ⅳ虎は攻撃力が強いので、カードを全部切ったらもう事故レベル。私も全部の飛び技が出せないときがあります。

――それなると相手が新人選手よりも、ベテランの高橋奈苗選手らとの試合のほうが面白いということでしょうか?

紫雷 そこは、やりがいの方向性が違うんですよ。新人の場合は「この子に、いかに頑張らせるか」とか「どうやって、この子に声援が飛ぶように試合するか」とかになるので。最終的には、さすがに自分が勝つ気でやっているんですけど。相手が他団体の選手だったら、「自分が目立って終わればいいでしょ」くらいの気持ちで臨むことも正直ありますけど、自分の団体の子なので、そこは愛情を持って育てています。

――具体的には、どうやって?

紫雷 私がとにかく攻める。新人の子は受身をたくさん取る。「もうやめて!」ってほど可哀そうなところを見せる。そのあとにその子がやり返すと、お客さんが「おおー! 頑張れー! もっと攻めろー!」となるんですよ。

――もちろん教科書なんかないでしょうから、それは現場で学んでいったんですか?

紫雷 そこはもう、お客さんの反応と経験と。あとはその子の個性ですね。攻めたほうが光る子は受けてあげることもありますね。受けたほうは光る子にはガンガン攻めますし。それぞれ個性があるので、伸ばし方、輝かせ方が違うんです。でも、スターダムの選手は全員が間違いなく輝いていますけどね。

――たしかにスターダムは青春感というか、キラキラ感が尋常じゃない気がするんですよ。一体、他団体とどこが違うのか説明できないんですけど……。

紫雷 私が思うに、全員がリングに人生を懸けているからじゃないかな。私はもともとフリーだったので、いろんな団体も見てきたんですけど、自分の試合が終わったら、勝っても負けてもお金がもらえればそれでいいやって感じの選手も結構いるんです。「この人は何をモチベーションにしてリングに上がっているのかな?」って疑問に思うような選手も。あのですね……スターダムは本気で勝ちたいし、負けたら本気で悔しいし、勝ったら死ぬほどうれしい。特に大きな試合の前、私は「腕の1本がなくなろうとも、脚の1本が折れようとも、試合をやり続けよう。この試合に全人生を捧げよう」と、そういう気持ちでいるんです。

――そういうの、社長(ロッシー小川)は嫌がりますよね?

紫雷 でも、常々それは言っているんです。「自分の何を懸けてもいいです」って。もう生半可な気持ちじゃないんですよ。人生を懸けてリングに上がっているので。きっと奈苗さんや夏樹(☆たいよう)さんもそうだと思うし、上がそうだと、下もやっぱりそういう気持ちがないと出されてしまうんです。

次ページ/人生の転機となった大麻濡れ衣事件

「休日は家で猫と遊んでいることが多いです。好きなスイーツはアイスとクレープ。好きなタイプは猫好きで優しい人。芸能人でいうとさまぁ~ずの三村さんみたいな人がいいですね」

――紫雷選手は器械体操の経験もバリバリあるので、最初から動きが違いましたよね。デビュー当時、「先輩たち、動けてないなぁ」とか感じることはありませんでしたか?

紫雷 ぶっちゃけ、ありました。「思ったよりプロレスラーって運動神経よくないんだな」って感じで。デビュー戦から、ムーンサルトプレスとかもやっていたくらいですから。それも「あ、これ必殺技なんだ」くらいの感覚。今思うと魂が入ってないので、スリーカウントなんか取れるわけがないんですけど。だから結局、単に動けるっていうのとプロレスに必要な必死さ、感情の爆発というのは違う話なんですよ。私はそこに気づくのにすっごく時間がかかりましたね。「運動神経がよくて器用な選手だよね。だけど引っ掛かるものが何もないね」っていう評価がずっと続いていて。スターダムに来てもしばらくはそんな感じで、やっぱりチャンピオンになってベルトを獲ってから、感情というか魂を試合に込めるように変わりましたね。私はシャイだし、リング上で喜怒哀楽を表現するというのが最初は全然わからなくて……。

――それこそ高橋奈苗選手が常々言っているのは、その感情の部分ですよね。

紫雷 そう。だから必死すぎて無表情になってしまったり、運動神経がよかったぶん、言われたことを淡々とできちゃうので、それで闘いに魂が入っていなかったり……。そこに気づくのに5年以上かかったかなぁ。できるようになったのは、やっとここ数年かかもしれない。やればやるほど、歴代のチャンピオンがいかに偉大だったか気づきますね。プロレスって動きだけじゃなく、そこに魂を乗せて、ルックスも磨いて、受身も磨いて、発進力も磨いて、全部をどんどん頑張って頑張って頑張って成長させなくちゃいけないですから。最初の頃は、動きの部分に関しては誰にも負けないぞってくらい調子に乗っていたんで。結果、かなり打ちのめされたんですけど(苦笑)。

――どのあたりで行き詰まりを感じました?

紫雷 やぁ、とにかく試合に勝てないし、人気も伴わないし……。プロレスって、勝ち負けだけじゃないっていう部分があるじゃないですか。男子だと勝ったほうが強さの象徴とされるんですけど、女子の場合、面白いことに負けたほうが目立つという現象があるんですよ。負けた人は、最後までリングにいるんです。勝ったほうが先にリングを降りる。あるとき、ファンの人に言われたんですね。「リングに残って悔しそうにしている表情を観ていると、なんだか応援したくなっちゃうんだよね」って。それを聞いて、なるほどって思ったんです。勝敗が必ずしもすべてではないんだって。女子の場合は「あっ、可哀そう」っていうのは大事な感情で、「じゃあ僕が応援しよう」って気持ちになってもらえれば、それはそれでいいことなんですよ。当時の私に話を戻すと、私の場合、負けたら負けたまんま。負けても輝くとか、負けても成長できたとか、負けても周りのファンの人が応援してくれたとか、そういう落しどころもなく。ただただ負けて、器用な選手だけどただ負けての繰り返し。これはダメだろ、と。本気で伸び悩みましたね。いろいろユニットを作って、そこのリーダーになっても、成果は出ずに……。で、また私は高校に行きながらプロレスをやっていたんですけど、片手間じゃ無理ですね。特にスターダムは絶対に無理です。

――なぜですか?

紫雷 大前提として、ダメージが大きい。練習もそうですけど、1試合に懸ける魂というか、エネルギーがすごいので。相手がすごいと、自分も「うおーーっ!」って集中しないとダメ。大事な試合の前は、それ以外考えられないくらいエネルギーを費やすので。兼業とか最初から無理なんですよ。

――愛川ゆず季さんも、芸能活動を辞めてプロレスに専念していましたからね。

紫雷 もともとは平行でいくっていう話だったんですけど、現実問題としてすごくしんどくて、試合のプレッシャーに耐えきれなかった。実際、他の団体は兼業も結構多いんです。ただスターダムはみんな人生を懸けていますし、それでご飯を食べていくぞっていう気持ちでやってるからこその試合のクオリティだったりするんで。

――スターダムは兼業の選手がいないんですか? それも今どき珍しいことですよ。

紫雷 兼業は禁止してないです。ですが、実際にできる人なんてほとんどいないですね。

――女子プロレスの選手は、飲み屋で働きながら片手間でリングというパターンも多いじゃないですか。

紫雷 それじゃ、ここのリングには上がれないと思いますよ。

――「試合に魂を込める」とおっしゃっていましたが、そこに開眼したきっかけは?

紫雷 徐々に成長していったとは思うんですが、一番爆発したのは赤いベルトの3度目の防衛戦で奈苗さんとのシングルマッチ(2013年11月4日・後楽園ホール)ですね。30分1本勝負だったんですけど、29分59秒でギリギリで勝てた、限界を超えた根性の試合でした。当時、私は3代目王者だったけど、やっぱり奈苗さんは初代チャンピオンで7度防衛していたから、「チャンピオン=奈苗さん」のイメージが強すぎたんですよ。だから奈苗さんを超えるまで、赤いベルトを腰には巻けなくて。その試合では、20分ちょっと越えたくらいのときに両脚がつっちゃったんです。片脚がつって、「ヤバいな」と思いながらも試合をやり続けていたら、両脚にきて……。極限を超えて脱水症状のようになってしまい、とてもじゃないけど立ってもいられない。バッと攻撃を加えて、隙を作っている間に両脚を腕で押さえてみたんですけど、どうしても動かない。映像を見返すと、「ああっ……!」って心が折れかけている顔を一瞬していますよ。だけど今までは一度心が折れると、そこで折れっぱなしで負けていたんですが、そこで持ち直せたんです。そのあとは、もう感情の闘い。気迫。理屈じゃなくて、ベルトを守らなきゃいけないっていう使命感。お客さんも「行けーっ!」って叫んでいる。根性で、つったまま立ち上がりました。

――関係者からは、10回防衛することで紫雷選手が別人のように変わったとよく聞きます。ベルトを持つと、人間ってそこまで変わるものなのでしょうか?

紫雷 自分でも変わったことがわかります。心の持ちようがまず変わりました。自信がなかったけれど、今は自信満々でメインイベントをやっていますし。

――自分に自信を持てない人間が、そうなるにはどうしたらいいんでしょう?

紫雷 なにか1個裏づけがあればいいんですよ。たとえば新人選手だったら、ライバルがいるから、その子には負けたくない。じゃあどこで勝つのかといったら、自分は練習を頑張ることにする。そうすると、一生懸命に練習したという裏づけが出てくる。あるいは女の子だったら、ダイエットをしてみるとか。前の自分より体重が減ったんだから、絶対に可愛くなっただろう。じゃあ化粧を変えてみよう。なにか1個だけでも裏づけがあれば、自信がすごく出ると思うんですよ。私も自分を変えようと思って髪の色を変えたり、化粧を変えたりもしましたし、今まで履いてなかったスカートを履くようにもした。今までスニーカーしか履いてなかったから、ヒールを履いてみるとか……。そういうことで、どんどん自信が出てくるんです。女の子は特に、すごく変身をする生き物ですから。じゃあ今度はネイルサロン行ってみようかな、とか。ちょっとした裏づけひとつで、女性はいつでも変わることができると思います。

――紫雷選手は過去にスキャンダルがありましたよね。大麻所持の濡れ衣事件(2012年5月24日にメキシコから乾燥大麻を密輸しようとしたとして逮捕された事件。後に冤罪であったことが判明)。あれはやはり大きかったですか?

紫雷 そりゃもう……。Yahoo!のトップに名前が出ましたからね。あそこで本当はプロレスを辞めようかと思ったんですよ。だけど、そのとき「いや、辞めたくない」という気持ちが生まれたんです。「私、プロレスが大好きなんだ」って気づいて。自分の場合、好きでもないくせにプロレスの世界に入って、なあなあで続けてきたけど……でもこの事件で「絶対に辞めたくない」と気づいたんです。「人生をプロレスに捧げよう」って。そこからです。そこでファイトに魂が込められるようになったんです。やっぱり悔しかったんですよ。自分は何も悪いことをしていないのに大ごとになって、会社に迷惑をかけ、社会的にも迷惑をかけ……。「やってない」って言っても、親すら信じてくれなかったですから。これで挫けたら一生後悔すると思ったし、「絶対に見返してやる!」っていう反骨精神ですよね。その悔しさをバネにしました。

――じゃあ逆転の発想で成功した、AKB48の指原莉乃さんにも……。

紫雷 もう超感情移入してますよ~。「さっしー、頑張れ! 私はわかるよ!」っていう感じで。こうなったら、女子プロレス界のさっしーになりたいです(笑)。

〈取材・文/小野田衛〉

試合日程などスターダムの最新情報は公式サイト(http://wwr-stardom.com/)まで。

小野田衛 1974年、神奈川県生まれ。出版社勤務を経て、現在はフリーの編集・ライターに。『月刊ENTAME』では主にハロプロとプロレスの記事を手がける。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)

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