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UPDATE|2021/08/22

衝撃展開にSNS上で話題『准教授・高槻彰良の推察』、作中に登場した「民俗学」を考える

東海テレビ・フジ系「准教授・高槻彰良の推察」 高槻彰良(伊野尾慧)

完全記憶力を持つ民俗学の准教授・高槻彰良(伊野尾慧/ Hey! Say! JUMP)と、人の嘘がわかる大学生・深町尚哉(神宮寺勇太/ King & Prince)の凸凹バディによる謎解きミステリー、オトナの土ドラ『東海テレビ×WOWOW共同製作連続ドラマ 准教授・高槻彰良の推察 Season1』。昨日放送の第3話「鬼伝説の怪」での2つの衝撃展開に、SNS上ではざわつきが止まらない。

【写真】1話で登場した『コックリさん』、ほか『准教授・高槻彰良の推察』場面カット【5点】

8月28日(土)放送の第4話の予告では「幽霊が見える霊感女優」「尚哉の能力喪失」と気になるワードや「助手を辞めさせてください」という尚哉の声も…。

いよいよ主人公たちの人間ドラマも動き出すが、そんな中、もうひとつ視聴者の話題をさらっているのが、高槻が専門とする民間伝承や怪異を扱った「民俗学」の知識だ。子供のころ、なんとなく触れていた都市伝説などを学術的に解説する高槻に、SNS上では「勉強になる」「大学時代に戻れたら民俗学の講義をとりたい」というコメントも。ということで今回はこれまでドラマで登場した「民俗学」の知識をさらっとおさらいしてみようと思う。

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まずは第1話で登場した「コックリさん」。ご存じの方も多いと思うが「コックリさん」とは一枚の紙に「はい」「いいえ」「五十音」などを書き、その上に硬貨を乗せ数人が人差し指を添えて質問をするとひとりでに硬貨が動くという占いの一種。日本では狐の霊を呼び出す降霊術の一種という説が一般的で、「狐狗里(こっくり)」という字を充てられることが多い。もともとは西洋の占い「テーブル・ターニング」が起源とされているが、勝手に動く硬貨が心霊現象だと信じられ、畏怖の対象となっていた。

そんな「コックリさん」、実は明治時代にすでに科学的に現象を解明されているのだ。解明したのは井上円了。明治時代の哲学者で「迷信」を打破する観点から「妖怪」を研究していた高槻顔負けの人物だ。円了によるとコックリさんの原理は『不覚筋動』と『予期意向』で説明がつくという。ここからは高槻の言葉を使って説明しよう。

「硬貨に指を置いて緊張状態に置かれることで、無意識に筋肉が動く『不覚筋動』が起きると言われているんだ。そのせいで、動かしているつもりが無くても硬貨が動く」

「これに加えて、人間の潜在意識が、コインをある方向に動かすと言われている。(中略)潜在意識の迷いが不覚筋動と一緒になって十円玉を動かしているんだよ。この潜在意識を、予期意向と呼ぶ」

元々、西洋のテーブル・ターニングでは不安定なテーブルで占いに興じたらしい。たしかにテーブル自体が不安定であればちょっとした筋肉の動きでも硬貨が動いてしまいそうだ。

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