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UPDATE|2021/09/11

『孤狼の血2』白石和彌監督がコロナ禍で攻め続ける理由「今度こそ絶対褒められないものに」

白石和彌監督(C)2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

作家・柚月裕子の同名ベストセラー小説を、かの『仁義なき戦い』に匹敵する熱量で実写化した大ヒット作の続編『孤狼の血 LEVEL2』が絶賛公開中だ。“古きよき東映らしさ”をあえて全面に押しだした当作は映画ファンから絶賛の嵐。コンプライアンスが叫ばれる昨今、さらにコロナ禍の渦中で、暴力と狂気渦巻く衝撃作が誕生した。常に攻め続ける鬼才監督・白石和彌が語る、作品に込めた想いとは――!?(前後編の前編)

【写真】画面から立ち昇ってくる凄まじさ…松坂桃李、鈴木亮平、西野七瀬ら『孤狼の血 LEVEL2』場面カット【8点】

──前作にも増して怒声と銃声が飛び交う“孤狼ワールド”が堪能できる本作ですが、コロナ禍の撮影となると、やはり多くの制約も?

白石 撮影したのは去年の秋口だったんですけど、単純に「撮れないかもな」っていうのはありましたね。去年のGW明けに予定していた別の作品は撮影自体が延期になってましたし、このぶんだとこっちも厳しいかなって。

主演の松坂桃李くんも忙しい人だから、スケジュール的にも「この時期で」っていうのは1年半ぐらい前からある程度決まっていて。なので、俳優部にも「無理じゃないか」っていう雰囲気はずっとあったと思います。

──いざ「やる」と決まってからは?

白石 当然、僕らにとっても初めての経験ではあったので、手探り状態だった部分はある。でもまぁ、PCR検査は事前にキャスト・スタッフ全員が受けていましたし、この空間にいる人は陰性だってのもわかってはいたので、とにかくやるべきことをやるしかないかな、と。

ゴリゴリのヤクザ映画を撮ろうとしているのに、ヤクザ同士が怒鳴り合うシーンは止めましょうとか、アクションは減らしましょう、みたいなことになったら、それこそ本末転倒じゃないですか(笑)。ラブシーンなんかも、無理に削ったりってことはなかったです。


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