――他にやりたい仕事もなかったんですか?後藤 林業はやりたかったです。『WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜』(‘14)って映画を観て、いいなぁと思って。本当はアルバイトしながら緑の教室みたいなところに1か月通って、いずれは林業に携わろうと思っていたんですけど、今こうして講談社の最上階で取材を受けていると、どうしてこんなことになったんだろうって我ながらびっくりします。
――きっかけは自分発ではないですけど、芸人としては順調にキャリアを重ねていますよね。後藤 林業やりたいなと思いながらやってたんで欲がなかったんでしょうね。
――今でも林業をやってみたいですか?後藤 今はもういいですかね。
――「冠番組を持って天下を獲りたい!」みたいな野望はあるんですか?後藤 そうじゃない感じでここまで来られてるんで、ちょっと今後のハンドルの動かし方が難しいというか……。
――過去にバラエティの司会進行を務めたこともありますし、今後、後藤さんが仕切るポジションになっていく可能性も十分ありますよね。後藤 そうなった日のために、映画とかいっぱい観てます。『ハルク』(03)なんてよかったですよ。強い奴はかっこいいなって。
――『M-1グランプリ』などの賞レースはいかがですか?後藤 そこが一番頑張りたいところではあるんですけど……。僕らは何にも結果を出してないので、決勝には行っておきたいかな。やっぱ、そのほうがかっこいいですからね。
【前編】四千頭身・後藤が語るトリオ漫才「3人になったのは断れなくて、今でも2人の方がネタは書きやすい」はこちらから【中編】四千頭身・後藤が語る友達「地元の奴らに“変わったな”って思われるのが嫌なんです」はこちらから
▽『これこそが後藤』(講談社)
四千頭身・後藤拓実初のエッセイ集。テーマは「移動中後藤」「早起き後藤」など身の回りのことや、「小学生後藤」「三茶後藤」など生い立ちや住まいのこと、「第七世代後藤」や「後藤が好きだったお笑い」などお笑いのことまで多岐にわたる。俳優のムロツヨシ、作家の武田綾乃との対談も収録されている。お母様・後藤照恵さんによる推薦文にも注目。