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UPDATE|2021/10/27

自衛隊芸人・やす子が語る“おもしろ”の野望「いつかは迷彩服に頼らないようになりたい」

やす子 撮影/武田敏将

「はい! 世の中に〜馴染みたい〜愛されたい!」。芸歴わずか2年、今年元旦の『おもしろ荘』出演で一夜にして世に認知されたピン芸人・やす子。その異色の経歴、そして「SMA芸人」の絆……彼女が裸一貫で飛び込んだ「お笑い界」に感じた魅力を尋ねてみた。(前後編の後編)

【前編はこちら】ブレイクピン芸人・やす子が語る自衛隊時代「朝6時にラッパ点呼、日中はブルドーザーの整備」

【写真】これがプロのほふく前進、自衛隊芸人としてブレイク中のやす子

ーーやす子さんは『新春おもしろ荘』(日本テレビ)のオーディションに受かったのが、ブレイクのきっかけですね。

やす子 受かるわけないと思っていたんで、最初のオーディションのときは自衛隊の制服の下に当時の仕事の制服を着て、ネタ終わってすぐに仕事に行きました。ZOOM審査だったんで手ごたえも全く分からず、二次に進んだって連絡が来たときにはオーディションのことをまったく忘れていたくらいです。『おもしろ荘』が無かったら今の自分はないですね。

ーー人気番組ですから反応も大きかったんじゃ?

やす子 お世話になった自衛隊時代の上官が「一緒に食事したのが家族の自慢になっています」と連絡してきてくれて。それが本当にうれしかったです。「書いてください」というのでサインも送らせていただきました。ただ、年が明けてお仕事をいろいろいただけるようになったんですけど、今年の3月頃までは迷いがすごくあって。「自分みたいな人間がよくテレビに出られているな」と思って落ち込むことも多かったです。

ーー反響が大きい分、その重圧も大きかったんですね。

やす子 例えばロケをしても全然うまくいかなくて。ピン芸人だと、コンビだったらどちらかが落とせてスムーズにいくような場面でも私の実力じゃそれをちゃんと処理できなかったりして。「向いてないな」って思ったり、スタッフの方に「すいませんでした」って置手紙をして帰ったり……。多分、自分がやろうとしている理想は高いんですけど、あまりに未熟なのでできない、というのが辛かったんだと思います、はい〜。

ーーどういう風に前向きな気持ちに切り替えたんでしょうか。

やす子 まわりの先輩たちの言葉に救われて、ですね。ナインティナインさんがスタッフさんに「良かった」って言ってくださったのを聞いたり、爆笑問題さんがラジオで「面白い」って言ってくださったりとか。あとは、ライブでいろんなことを試していくうちに、どうすればいいか、というのに慣れていった感じです。テレビの現場は高難度過ぎて、自分ができるレベルじゃないので。


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