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UPDATE|2021/11/06

さよならのその先に…NGT48荻野由佳が残したものと、これからのNGT48

10月30日に朱鷺メッセで開催された荻野由佳卒業コンサートより


小越「由佳さんは太陽みたいな人です。一番高いところで輝いているんです。そんな明るさに私も影響されて、NGT48に入りたいなと思いました。由佳さんって、オーディションを何回も受けたけど、なかなか結果がでなかったんですよね。そこから這い上がって、劇場でがむしゃらに踊って、ファンの方の心をつかんで、総選挙の速報1位にまでなりました。私はそういうストーリーにも影響されました。いつか私も由佳さんみたいにグループを引っ張れる人になりたいと思わせてくれました」

 10月30日午後5時。功労者・荻野の卒業コンサートが始まった。昼の部とは打って変わって、AKB48の楽曲が並んだセットリストだった。『初日』『僕の太陽』『少女たちよ』『Teacher Teacher』『Only Today』『抱きしめちゃいけない』など……。荻野自身がアイドルに憧れていた頃、こんな曲を踊ってみたいと切望していたものを詰め込んだように見えた。アイドルとして迎える最後のコンサートに悔いを残さないよう、思い切りアイドルを楽しもうとしているようだった。

 1曲だけ、荻野の頭になかった楽曲が組み込まれた。それはアンコールの終盤だった。秋元康氏が荻野のために書き下ろした『私が一番言いたかったこと』という曲だった。

西潟「由佳ちゃんへのサプライズで披露することは決まっていたので、メンバーごとに練習をしていました。コンサートの前日、由佳ちゃんがいない時間を縫って、初めてメンバーで合わせて、本番に備えました。由佳ちゃんはすごく喜んでもいたし、驚いてもいました。翌日、『全然気づかなかった!』と話していました。サプライズも含めて、卒コンは大成功だったと思います。コンサート終了後、由佳ちゃんの待機部屋を訪ねたら、ドレス姿のままお弁当を食べていました(笑)。よほどおなかが減っていたんでしょうね」

 荻野はスピーチで、「私をアイドルにしてくれてありがとう」と語って、ステージを後にした。今月8日、NGT48劇場での公演をもって、荻野はグループのメンバーではなくなる。

 その事実はメンバーに影響を与えている。なぜなら「おぎゆか卒業後のNGT48」と向き合わなくてはならないからだ。
AUTHOR

犬飼 華


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