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UPDATE|2021/11/19

仲村トオル&斎藤工が“悪女”ヒロインを語る「プライベートでは近付きたくないですけど」

仲村トオル・斎藤工 撮影/西邑泰和



――映画の歴史では、魅力的なファム・ファタールが数多く描かれてきました。これまでお二人が映画で共演した女優さんで、ファム・ファタールだなと感じた方は誰でしょうか?

斎藤 阪本順治監督の『団地』(2016年)で共演させていただいた藤山直美さんです。旦那さん役が岸部一徳さんで、この夫婦が団地におけるヒエラルキーの絶妙な位置にいるんです。直美さん演じるヒナ子が家の中でしか見せない本性と、団地というムラの中で見せるよそ行きの顔が全く違っていて、よそ行きの顔があるからこそ社会は保たれている。

それを藤山直美という素晴らしい表現者が自然に演じていて、とてつもないリアルを感じたんですよね。同じ阪本順治監督、直美さん主演の『顔』(2000年)もそうでしたけど、作品全体よりも、直美さん自体が鮮明に焼き付いています。

仲村 今、思い浮かんだ人がいるのですが、お名前を口にしていいのかどうか……。まあ、時間も経っているので……。森田芳光監督の『悲しい色やねん』(1998年)で共演した藤谷美和子さん。役柄自体も、撮影現場での振る舞いというか、有り様も含めて、とても強烈でした(笑)。

――いろいろな伝説のある方ですからね(笑)。撮影自体はスムーズに進んだんですか?

仲村 スムーズではなかったです……。でも数年後にドラマで共演して、平和で楽しい現場を共にして、最終回で結婚しました(笑)。

AUTHOR

猪口 貴裕


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