──同年代のライバルの奮起に促され、工藤さんも共に大きく変わった?
工藤 本当に良い意味でみんなとはライバルでした。特に私はキラメイブルー役の水石亜飛夢くんと、キラメイシルバー役の庄司浩平くんと一緒にお芝居することが多かったのですが、2人は本当にお芝居で遊ぶ人たちで……(笑)。
──確かに、変顔や大ぶりなリアクションと多彩な遊び方をしていましたよね。
工藤 そうなんですよ(笑)! 2人は常に何か入れられないか考えていたので、私も負けないように参戦しようと考えましたね。小宮璃央くん、木原瑠生くん、新條由芽ちゃんは王道キャラを貫き通していたので、私たちは「どれだけクセを入れられるか?」を意識しながら臨んでいました。
──アドリブを意識的に入れるようになったんですね。
工藤 要所で今までのスーパー戦隊シリーズのネタを入れてみたり、そのときの流行を入れたり、はまっていたキャラになり切ってみたりと、気づいた人が思わずニヤッとするようなものを入れていました。水石くん、庄司くんの影響で、考え込むだけでない“楽しむお芝居”が段々とできるようになれたんですよね。このみんなとのキャッチボールのおかげで、大治小夜がキャラではなく生きた存在……もう1人の自分として昇華できたんじゃないかなって思っています。
──今春には『魔進戦隊キラメイジャーVSリュウソウジャー』と『仮面ライダーセイバー×ゴースト』の公開、今夏には『仮面ライダースペクター×ブレイズ』の放送に合わせ、公式で春・夏の2回に渡る「工藤美桜祭り」が開催されました。まさに「ニチアサに愛された女優・工藤美桜」ですね。
工藤 ライダー・戦隊の両作品で変身を経験したのは私が初と聞いて本当に驚きました。私としても特撮と両想いだったらいいな~って(笑)。カノンちゃんも小夜さんも、たくさんの方に愛された存在なんだなあって幸せに感じます。きっとたくさんの方に2人が愛されたからこそ、こうしてキャンペーンを組んでいただけたわけです。……もう、みなさんに感謝!!
──次は「ウルトラマン」シリーズ出演への期待が高まりますね(笑)。
工藤 そうなんですよ!! 放送中の『ウルトラマントリガー』には同じ事務所の豊田ルナちゃんが出演していますし、主演の寺坂頼我くんとも映画で共演して以来仲良しで。それに『ゴースト』と『キラメイジャー』を監督された坂本浩一さん、小夜さんメイン回を撮った田口清隆監督も「ウルトラマン」シリーズを長いこと監督され、『トリガー』も監督されている。正直言うと「私も出して~!」という気持ち(笑)。おこがましいのでレギュラーでとは言いません! 敵のゲストで呼んでいただけたら、嬉しいな~……と言ってみたり(笑)。
(取材・文/田口俊輔)
▽工藤美桜(くどう・みお)
1999年10月8日生まれ、東京都出身。2015年に『仮面ライダーゴースト』深海カノン役でテレビドラマ初出演を果たし、2020年には『魔進戦隊キラメイジャー』大治小夜 / キラメイピンク役で出演し“特撮に愛された美女”として話題を呼んだ。
Twitter:@p_miokudo
Instagram:mmio_kudo