――上田監督も参加されたアンソロジー映画『DIVOC-12』(2021年)もコロナに立ち向かいながら、若いクリエイターにチャンスを与えて支援するという試みでした。その中で上田監督が手がけた『ユメミの半生』も、コロナ禍が反映された作品でした。
上田 映画館が閉館になってしまうという設定がコロナ禍を感じさせつつ、コロナ禍だからこそバーチャルプロダクション(※3DCGなどを駆使して、スタジオ内でロケーションをしているような映像を作り出す技術)を採用しました。
実はもっとコロナ禍を反映させた脚本だったんですけど、そんな現実をお客さんは見たくないのかなと思いましたし、10年後、20年後見たときに普遍性がなくなるだろうと考えて、迷った末に今の形になりました。『ポプラン』に関しては、コロナ禍を反映させる必要のない作品でしたけど、それだけに街中での撮影でマスクをした人が映らないようにするのは大変でした。
――最後に改めて『ポプラン』の見所を教えてください。
上田 あらすじだけ聞くとキワモノだと思うかもしれません、おそらく想像とは違う映画になっていますので、ぜひ映画館で見て、いろんな感想を聞かせてください!