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UPDATE|2015/09/30

転入式以来のワンマンライブに成長を実感 さくら学院9/27昼ライブレポート

さくら学院『さくら学院 2015 ~放課後 ナンバーマジック~』ライヴレポート@TSUTAYA O-EAST 27.SEP.2015


 さくら学院のワンマンライヴ昼夜2公演が、東京・渋谷のTSUTAYA O-EASTで行われた。5月の転入式以来、約5ヶ月ぶりの単独公演。ひと夏を越えて転入生6人を含む12人の生徒たちはどんな成長を見せてくれたのか。まずは昼の部『さくら学院 2015 ~放課後 ナンバーマジック~』の模様をお届けする。
 

  シルバーウイーク明けの9月最後の日曜日。東京地方はすっかり涼しくなったが、雨がちの毎日で爽やかな秋晴れ、という日はなかなかない。この日も曇り空。午前中は雨もぱらついたハッキリしない空模様だ。しかし物販の行列に並ぶファンにとっては楽な気温となり、朝から並び始めた行列は物販開始の10時45分には最後列で1時間半待ちになる程の長さとなった。

  キャパ1300人の会場はソールドアウト。フロア後方までビッシリと埋まり、開演前から熱気が凄い。ステージ上は左右にお立ち台が一つずつ置かれただけのシンプルな構成。フロアの左右上部にはスクリーンが設置してある。

  場内に流れる曲が可憐Girl’:sの『MY WINGS』から武藤彩未の『OWARI WA HAJIMARI』に変わるとフロアからは手拍子も加わる盛り上がりを見せ、14時ちょうどに始業のチャイムが鳴る。最初の曲は『ベリシュビッッ』。ステージ上に勢揃いした12人の明るく元気な姿に、シルバーウイークのオタ活の疲れも抜けきれずに疲れ気味の表情の多かったフロアの観客たちの表情も、みるみる癒やされ笑顔に変わっていく。

  これから始まる楽しい予感に満ちた『チャイム』。夏の期間のフェス出演、そして厳しいレッスンを乗り越えた12人の動きはキレキレ。羨ましいほどの若さに満ち、輝いている。

  ノンストップで続く3曲目は『School days』。何度も演じられてきた初期の3曲が続くが、半分が転入生というフレッシュなメンバーによるパフォーマンスでは新鮮で初々しく見える。とはいえ仕上がりの良さは例年以上と感じる。夏のフェスの頃より完成度はグンと増している。

  ここで生徒たちの自己紹介。お題は「好きな寿司のネタ」。日髙麻鈴は「タコ」。流ちょうな英語の発音で「オクトパス」と続けて拍手をもらった。岡崎百々子が「いくら」、倉島颯良が「あん肝軍艦」と続けると、磯野莉音は「あん肝がわからない、魚の名前?」と笑わせる。岡田愛は「シーサラダ」と、寿司ネタじゃないメニューで苦笑させると、山出愛子は「カニとカニ味噌が乗った軍艦」と渋いセレクト。

  麻生真彩は「とろサーモン」と女の子の好きなネタを挙げれば、白井沙樹は「回らない寿司屋の玉子、ほかほかで大根おろし乗せると美味しい」とOL風アピール(笑)。一番小柄な藤平華乃はお立ち台にちょこんと乗って「エビです♪」とエビのように跳ねて見せ大きな拍手をもらう。吉田爽葉香は「お稲荷さん」とフロアをほっこりさせ、大賀咲希は「みんな大好き牛カルビです」と場内を爆笑させる。黒澤美澪奈の「茹でた海老」に続いて、磯野は最後に「チョコケーキ」とデザートで締めた(笑)。大半は寿司ネタというより回転寿司のメニューで占められ、フロアの父兄たちもホッと一安心といったところか。

  さくら学院の9月公演といえば、転入式以来のワンマンという事もあり、転入生たちはどんなキャラなんだろう? ちゃんとトークできるのだろうか? といった心配も例年なら感じるのだが、今年はLoGiRLという配信番組の影響もあり、父兄たちも転入生それぞれの人となりもわかっているし、彼女たちのトークも鍛えられている。そういう面でも安心して見守ってられる、そんな空気がフロアに醸し出されている。


次ページは、久々に歌われるあの曲や新曲披露に父兄大盛り上がり!


12人のかわいらしい背比べ、そしてパフォーマンスで半年の成長を実感

 次の曲は英語の得意な日髙の紹介による『Song for smiling』。実に久しぶりに披露される曲で、新生さくら学院に相応しいセレクトと言えそう。そしてここで早くも『FRIENDS』を持ってくる攻めのセットリスト。山出と岡田、藤平と吉田といったペアが、これからどんなライバル関係、親友関係を育んでいくのか。ずっと見守っていきたい気持ちで心が満たされていく。

  初期の定番曲でさくら学院の雰囲気に見事に合致する『Hello ! IVY』ではフロア全体に桜色のフラッグがはためき、続く今年度の新曲『マセマティカ!』では暗闇に浮かぶグリーンのレーザー光線の中、1~12の番号の入ったTシャツと白黒のボーダーのスカートというMVで使用された衣装に着替えた生徒たちに歓声が起きる。算数・数学の公式をモチーフに数字の奇跡・不思議さを歌う楽しい楽曲だ。

  MCで磯野は、この新しい衣装を早くも壊してしまったことを自ら暴露して笑わせる。さて、衣装の数字は実は背の順になっており、1番は最も背の高い磯野、12番は藤平なのだが、それはMVを撮影した時点の話。どうやら夏の間に、麻生と岡崎が黒澤と大賀を抜き去ったようである(笑)。

  次の曲はそんな背比べにまつわる『負けるな! 青春ヒザコゾウ』。きびきびと点呼したり回れ右を披露しながら、身長に一喜一憂しながらも着実に成長していく姿に、甘酸っぱい思いがこみ上げてくる。そして早くも本編ラストの『Hana*Hana』へ。大賀vs山出、そして山出vs藤平の掛け合いも楽しい同曲。黒白縞のスカートがミツバチのようで可愛らしい。最後に持ってくるのは意外とも感じるが、まだまだ楽しいことが続きそうな余韻の残る終わり方も悪くない。

  横一列に並ぶ12人の生徒たち。どの顔も汗と笑顔で輝いている。彼女たちがステージを去ると、拍手はそのままアンコールを求める手拍子へ。コンビニのチャイムが鳴り、登場してきたのは購買部の白井と吉田だ。今回は新発売のマセマティカセット、下敷き、そして可愛らしい白井の似顔絵のステッカーを紹介。回を増すごとに公開テレビショッピング感が増しており、今後の展開も楽しみだ。

  そんな購買部の歌う『ピース de Check!』。吉田に可愛く購入を迫られ轟沈する父兄たち。BLACK BABYMETALの「買ってえ♪買ってえ♪」に匹敵する破壊力を秘めていそうだ(笑)。

  そして最後の曲は磯野が「父兄さんへの感謝を込めて」と紹介した『君に届け』。いつもどんなときでも優しく見守り続ける父兄たちへの史上最高のありがとう。それは確実にフロアのファンたちの胸へ届いたはずだ。終演後、誰もが幸せそうな笑顔でフロアを去って行く姿を見れば、それは一目瞭然だ。しかもこの後まだ夜の部の楽しみが待っているのだから。


バースデーサプライズに父兄・白井感激! さくら学院9/27夜ライブレポート

セットリスト
01 ベリシュビッッ
02 チャイム
03 School days
04 Song for smiling
05 FRIENDS
06 Hello ! IVY
07 マセマティカ!
08 負けるな! 青春ヒザコゾウ
09 Hana*Hana
アンコール
10 ピース de Check ! 
11 君に届け

さくら学院『さくら学院 2014年度 ~君に届け~』

竹崎清彦 アイドル、ファッション、スポーツ、ゲーム攻略本など幅広く執筆。趣味はライヴ観戦。好きなアーティストを追いかけ世界中どこへでも行きます! 80年代モノに詳しい。

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