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UPDATE|2022/03/04

『水曜日のダウンタウン』以降のおぼん・こぼん「人間、死ぬまでに3回チャンスがある」

おぼん・こぼん 右がおぼん師匠、ひだりがこぼん師匠 撮影/西邑泰和

芸歴57年目にして再ブレークし、73歳で活躍の幅を広げているおぼん・こぼん。今回、芸歴15年以上の芸人を対象にしたお笑い賞レース「G-1グランプリ(ジカタNo.1グランプリ)」の決勝および準決勝の総合司会を務めることが決定した(3月6日準決勝、4月10日決勝)。大会を前に、改めて2人に“仲直り”前後について、反響や変化を聞いた。(前中後編の前編)

【写真】芸歴57年目にして再ブレークしたおぼん・こぼんの撮り下ろしカット

──昨年に放送された『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で、2人を取り巻く環境は大きく変わったことと思います。「感動した」「泣いた」といった声も多かったはずですが、おぼん・こぼんさんはそもそも「人を笑わせる芸人」ですよね。予期せぬ反響に戸惑いもあったのでは?

こぼん まぁね。でも、こっちは最初から一貫して感動させようなんて考えはなかったわけだからさ。あくまでもそこは受け止め方の問題であって、勝手に世間の目が変わっただけなんですよ。僕ら自身はいたって普段通りで。

おぼん ひとつ言えるのは、今ってコロナの問題があるから、世の中全体がギスギスいがみ合っているでしょ? そういう時代背景だからこそ、「仲直り」というのが美談になったんじゃないかな。あの番組を観て、「疎遠だった家族と仲よくしようと決意した」とか「上司が憎くてケンカばかりしていたけど、やっぱり折れるところも必要だと学んだ」といった手紙やメールもたくさん届くのね。だけど、それは俺らが意図して伝えようとしたメッセージでは決してないから。

こぼん 「戸惑い」ということに関して言うと、今まで見かけなかったような若い人たちが浅草東洋館に大勢押しかけてきてソールドアウトになったときはビックリしたね。

おぼん みんなで食事していたらジャージを着た高校生がやってきて、「おぼん・こぼんさんですよね!」とか話しかけられたこともあるし。あの子たち、高校サッカー大会のために地方から東京へ来たとか言っとったで。そんなこと、ちょっと前じゃ考えられへんよな。

こぼん 改めてテレビの力はすさまじいよ。

おぼん 今はネットの時代と言われるじゃない? 確かにそれは間違えていないんだけど、テレビの力が弱くなったわけじゃ決してないと思う。一度テレビで騒がれると、それがネットでどんどん拡散されていくようなイメージでね。

AUTHOR

小野田 衛


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