AKB48の5期生としてアイドルデビューした宮崎美穂。『大声ダイヤモンド』でいち早く選抜入りし、第1回の選抜総選挙では18位を獲得して選抜メンバー入りを果たした。先輩に堂々と毒舌を吐く「強犬キャラ」としてもバラエティ番組を盛り上げ、2018年には日韓合同の大人気オーディション番組『PRODUCE 48』に参加し爪痕を残した。そして、2022年4月に、約14年半在籍したAKB48から卒業し、韓国に渡り活動することを発表。新たな夢へと踏み出す彼女に、卒業に至るまでの心境を聞いた。(前後編の前編)
【写真】AKB48を卒業する宮崎美穂の撮り下ろしカット【15点】 ──卒業はいつから考えていましたか?
宮崎 リアルに言うと、PRODUCE48(2018年に行われた、日韓合同のオーディション番組。以下、プデュ)が始まる前から考えていました。プデュが始まる前、AKB48のスタッフさんに卒業の意志を伝えたら、「どうしてプデュの結果が出る前に卒業することを考えるの? 結果次第で考えが変わるかもしれないよ」と言われました。たしかにそうだなと思って、ひとまず目の前のプデュに全力を注ぐことにしました。
──帰国後はどんな気持ちになっていましたか?宮崎 AKB48でやり残したことが明確になりました。帰国してから「お帰り!」と歓迎してくれた方が大勢いて、韓国で数か月活動したことでファンの方が増えて、そんな方たちに活動を通して感謝の気持ちを伝えたいと思いました。その年、シングル『NO WAY MAN』で選抜に復帰させてもらったこともあって、逆に燃えちゃって(笑)。もう一度AKB48で頑張ろうと思いました。自分がどうこうというより、このグループのために頑張ろうって。韓国へ行く前は自分のことを考えてばかりだったけど、帰国後は周りのことが見えるようになりました。
──たしかに、大人になった印象がありました。宮崎 後輩のよさを広めてあげたいと思ったし、韓国で私のことを知ってくださった方がAKB48のファンになってもらえたらいいなという気持ちにもなりました。
──その4年後。卒業することになりました。宮崎 次のステップに進みたいと思いました。「卒業しようかな」から「卒業したい」に変わったんです。今後の人生を考えた時、やりたいことをやらずに年齢を重ねるのは嫌だなって。大人はよく「後悔しないように生きよう」なんて言うじゃないですか。若い頃はその言葉に実感を持てずにいました。でも、自分が人生を考えるようになった時、その通りだなと思って。急にその言葉がリアルに感じられてきました。「よし、誰になんと言われようと、私は卒業する!」って、ある日、ビビっと降りてきたんです。