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UPDATE|2016/02/26

卒業に向けて“未完成”から“完成”を目指す さくら学院2/13ライブ夜公演レポート

さくら学院『The Road to Graduation 2015 ~Happy Valentine~』夜公演@赤坂BLITZライヴレポート 2016.FEB.13


 昼夜2公演で行われたさくら学院のバレンタインライブ『The Road to Graduation 2015 ~Happy Valentine~』。いよいよ卒業式が近づいてきた雰囲気も感じられ始めた昼公演に続いて18時に開演した夜公演の模様をお届けする。

想いは12人分!父兄に届ける、バレンタインプレゼント さくら学院2/13ライブ昼公演
 


 夜公演の開場を待つ17時。日はすっかり落ち、昼公園前の陽気が嘘のように肌寒くなった赤坂BLITZ周辺。そんな寒気を吹き飛ばすかのように、会場前の父兄たちは昼公演の感想や、夜公演のセットリスト予想など熱い会話で時を過ごしている。会場内に入るとステージ上は昼同様シンプルなセットで、背景に掲げられた大きな黒と白のさくら学院フラッグが目立っている。昼同様、体調不良で欠席する中等部1年の麻生真彩を欠いた11人でのステージ。今回は果たしてどんな成長した姿を見せてくれるのか?

 山出愛子による鹿児島弁訛りが可愛らしい場内アナウンスの後、ステージは18時15分定刻にスタート。暗いステージに現れた生徒の影はひとり。生徒会長の磯野莉音だ。どよめくフロア。音楽がスタートすると、磯野は他の生徒たちをステージへ呼び込む。『My Graduation Toss』だ。思えば昨年度のバレンタインライブの夜の部も同曲でスタートしたが、やはり卒業ソングでのライブ開始は意表を突かれるし、「ああ、いよいよ近づいてきた……」という思いも強まってくる。かつては中元すず香が担っていたソロのパートを大賀咲希が歌うと、場内は大歓声に包まれる。今年度は大賀のソロパートに魅了される機会が多く、彼女の成長が感じ取れた1年になった。磯野、大賀、そして白井沙樹の中等部3年の3人を中心とした今年度のさくら学院のレベルの高さは、この1曲に集約されている。

 続いては『負けるな! 青春ヒザコゾウ』。フロアの手拍子に包まれ、元気に点呼する11名。麻生の部分だけ欠けてしまうが、その分彼女の存在の大きさを強く感じることが出来る。小等部5年の小柄な藤平華乃や吉田爽葉香の背伸びする姿が微笑ましく、来年度以降の伸びしろの大きさを予感させてくれる。「ハロー!」という元気な声に、フロアが「アイビー!」と応え、『Hello ! IVY』が始まる。今年度から変わった、間奏部分でのフラッグの振り方も、父兄たちはすっかり慣れたようだ。

 自己紹介のお題は「最近ハマっているもの」。吉田が「ハマっているのは、チアシードをヨーグルトに入れること」と自己紹介すると、チアシードを良く知らない父兄たちは微妙な反応(笑)。磯野が「調べてみて下さい」と返すと笑いに包まれた。岡崎百々子は「最近、知育菓子にハマってる」ことをアピール、倉島颯良が「勉強に役立つ……」と始めると場内は「おおっ!?」と期待感に包まれるが、倉島は「……形の可愛いクリップを集めること」と続けて笑わせた。大賀は「教育委員長期待しちゃった」と苦笑いだ。日髙麻鈴は「ハンドメイドのアクセサリーを作ること」と、昼公演での手作りチョコエピソードとは違った正統派の女子力ネタを披露した(笑)。

 MCに続いては『チャイム』だ。楽しみがこれから始まる予感に包まれた楽曲で、まだまだ卒業のしめっぽい雰囲気にはさせないぞ!ということなのかと思いきや、その次には『君に届け』を持ってきてウルッとさせる。昨年度のアルバムのタイトル曲で、今年度は仲間や応援してくれる父兄たちに感謝の気持ちを届ける歌として歌われてきた。生徒たちのそんな想いに触れるたびに、感謝を伝えなければならないのは自分たちの方だという気持ちを強くする。彼女たちの前向きな姿や日々成長していく姿に、皆元気と勇気をもらっているのだ。


次ページは、生徒のバレンタインエピソードに父兄ドキドキ?!


2015年度も約1ヶ月、それぞれの成長が見えるパフォーマンスに


 ここでのMCは昼公演に続いてバレンタインエピソードについて。藤平は、幼稚園の頃バレンタインの時間があって、廊下に男女が集められてチョコを渡すということがあったと語る。「幼稚園なのに!」と笑わせた。倉島は初めて生チョコを作ったと話、「父兄さんは生チョコを作ったことがありますか?」と問いかける。場内ほとんど男性で、チョコを作るはずもない父兄たちは苦笑いだ。メンバーに向かって「今度作って持ってくるね」と続けると、一部の父兄が「わーい!」と喜び出す。これには磯野が「父兄さんたちはもらえないから」とツッコんで爆笑させた。

 最後にもう1名指名、ということで黒澤美澪奈が勢いよく手を上げてアピールするが、指されたのは岡田愛。場内またも爆笑だ。「メグが初めて男の子にチョコをあげたのは……」と始めると、父兄たちは苦痛の叫びを上げる(笑)。大賀が「その男の子とは今どうなの?」と質問して父兄たちに追い打ちをかけると、場内は再び阿鼻叫喚だ(笑)。岡田は「フツーに友だちだよ」と答えるが、父兄たちは納得できないのか、どんよりとした雰囲気に包まれてしまった。

 この季節にピッタリと始まった次の曲は切ないメロディの『Magic Melody』。そしてこれも感動的な『未完成シルエット』と、しっとりとした曲が続く。中3中心のフォーメーションで、3人と過ごせる時間の残り少なさに気づかされる。未完成から完成へと、徐々に近づいてきた2015年度のさくら学院。今年も大きな実を結ぶ日が近づいてきた。

 この『未完成シルエット』の最初と最後の中3のポーズは、毎年彼女たちの好きな曲のポーズをしているということで、MCのお題はそのポーズについて。磯野のポーズは場内もわかる人が多いようで、『夢に向かって』。続いて白井がポーズを取るが、場内は曲名を答えず「可愛い!」を連発。磯野に「可愛いとかじゃなくて、何の曲?」とツッコまれて場内は爆笑。正解は『FRIENDS』だ。大賀のポーズは難易度が高かったが、『キラメキの雫(カケラ)』と明かし、大賀は「スッキリしましたね」と笑わせた。

 そしてトークは今年度の転入生の成長について。フロアからの「プロ!」という声援に推された黒澤は、「プロと呼ばれてはいますが…」と笑わせ、度胸がついたことをアピール。「転入式の時は名前を呼ばれるだけで心臓破裂しそうなくらいだったのに」と続けた。そして倉島は、転入時には腹筋が1回しかできなかった吉田が、最近は4回できるようになったと沸かせ、吉田は卒業までに「腹筋100回できるようになりたい」と目標を発表し、父兄たちは「おーっ!」と盛り上がった。磯野は、「華乃が転入した頃はおにぎり1個しか食べられなかった」と藤平の小食っぷりを暴露し、藤平が「最近1個と半分食べられるようになった」と少しずつの成長をアピールした。

 山出が「転入生の成長の話が出ましたが、私たちが成長できてるのは、卒業生や先生方や父兄さんのおかげです。私たちを応援して下さるたくさんの人たちを思って歌います」と、『マシュマロの君と』がスタート。彼女たちのその感謝の思いは、いつも聞いている我々をジーンと温かい気持ちにさせてくれる。自然と手拍子がわき起こる。そして『ハートの地球(ほし)』バレンタインスペシャル。ポンポンで「H、E、A、R、T」の文字を次々と作り、「ハッピーバレンタイン!」とハート型を形作る11人に歓声が起きる。

さくら学院『さくら学院 2014年度 ~君に届け~』

次ページは、生徒オススメのアルバム曲を発表!

卒業に向けて、1曲ごとに今年度の思い出を重ねていく


 MCは3月3日にリリースされる6枚目のアルバムについて。黒澤は2代目帰宅部の『すいみん不足』をオススメ。今回のバージョンは、大賀、黒澤、麻生の3人らしく、イントロや間奏は3人の色に染まってるとのことだ。日髙がオススメしたのは『夢に向かって』。「レコーディングしたのは転入生が在校生と顔合わせするより前で、最近レコーディングした『キラメキの雫』などとは声も違ってるので聞いてみて」と語ってくれた。

 そして最後の曲は新曲の『約束の未来』。素早くフラッグを用意する父兄たち。フラッグの使い方がかなり難しいことが昼公演で判明したが、「練習したい父兄さんがいるみたいだけど、自力で頑張って下さい」と磯野が笑わせる。トランス風のイントロにエレキギターサウンドが絡むロック調のアップテンポの楽曲。失敗や困難を乗り越えた先に、輝く未来が待っている。まもなく卒業の時を迎える3人にも、それぞれの光溢れる未来が待っていることだろう。

 アンコールを求める手拍子の中、まず現れたのは購買部の白井と吉田だ。商品を紹介しようとするが、吉田は肩にかけたビニールバッグにひっかっかったタオルがなかなか取り出せず、笑いが起きる。タオルを紹介しようとする吉田は「このTシャツは……あーん!」と噛んで悔しがる様も可愛らしい。さらにはビニールバッグを紹介。白井は「タオルだったら10枚くらい入るかな?試してみて下さい」と暗に爆買いを要求して爆笑させる。すかさず「イエ~イ!」と元気に登場する残りの生徒たち。お知らせでは、倉島から卒業公演のライブビューイング中継が決定したことが発表され、大きな拍手を浴びる。白井は「ライブビューイングさん、本当にありがとうございます」と、謎の擬人化で苦笑させた。

 アンコール1曲目は岡崎が曲紹介。3月3日に発売されるニューアルバムのタイトルトラック『キラメキの雫(カケラ)』。今年度の新曲は、同曲も先ほど披露された『約束の未来』も、ひたすら元気で明るく、めげずに前に進もうという2015年度のさくら学院にぴったりな曲調が多いと感じる。卒業式が近くなり、感傷的な気分に落ちそうになる父兄たちを優しく元気づけてくれているかのようだ。

 ラストの曲は『Jump Up ~ちいさな勇気~』。そうは思いつつも、最後にグッとこみ上げてしまう曲を持ってくるのも心憎い。この曲とともに卒業していった、2013年度そして2014年度の生徒たちとの思い出。そんな歴史を重ねていった荘厳な歌メロを美しい合唱に乗せて届ける2015年度の生徒たち。この合唱の完成度の高さをみても、彼女たちの到達した地点の高さもよくわかる。

 曲が終わり、横一列に並ぶ生徒たち。「今日の皆さんのパワーは、お休みしていた真彩にもきっと届いたと思います」と磯野。温かい拍手が会場全体を包む。昼の公演では空白だった麻生のソロパートは、夜公演では11人が協力してフォローして歌い合っていた。こんなところにも生徒たちの日々の成長が表れている気がする。今年度のライブは、イベント出場も含めても残り3本。卒業していく3人との残された時間を、麻生も含め皆が楽しんで完全燃焼してくれることを願う。まもなくラスト1ヶ月に突入する『The Road to Graduation 2015』。最後まで彼女たちの成長と顔笑りを目に焼き付けよう。

さくら学院『さくら学院 2014年度 ~君に届け~』

セットリスト

01 My Graduation Toss
02 負けるな! 青春ヒザコゾウ
03 Hello ! IVY
04 チャイム
05 君に届け
06 Magic Melody
07 未完成シルエット
08 マシュマロ色の君と
09 ハートの地球
10 約束の未来
アンコール
11 キラメキの雫
12 Jump Up ~ちいさな勇気~

 
竹崎清彦 アイドル、ファッション、スポーツ、ゲーム攻略本など幅広く執筆。趣味はライヴ観戦。好きなアーティストを追いかけ世界中どこへでも行きます! 80年代モノに詳しい。

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