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UPDATE|2022/06/18

倍賞千恵子、最初は“酷い制度”だと感じたが…「ラストシーンに惹かれて引き受けた」

倍賞千恵子 撮影/大野代樹

女優の倍賞千恵子が6月18日(土)、都内で開催された映画『PLAN75』の公開記念舞台挨拶に、俳優の磯村勇斗、ステファニー・アリアン、監督の早川千絵と共に出席。今月の29日(水)が誕生日の倍賞には、サプライズで花束が贈られた。

【写真】早川監督からサプライズで花束を受け取る倍賞【18点】

同作品は、超高齢社会に対応すべく、75歳以上が自ら生死を選択できる制度「PLAN75」を施行した世の中を描いた早川監督初の長編映画。第75回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション「ある視点」部門に出品しており、カメラドール特別表彰を受賞する快挙を成し遂げた。

カンヌ国際映画祭で上映したときのことについて早川は「ものすごく反響があって、いろいろな国の方から感想や取材をしていただき、この映画の力を感じました。もっと多くの国に広がっていくといいなと思います」と言い、続けて「たくさん取材をしていただく中で面白いなと思ったのが、質問そっちのけで感想をすごく熱く語る方が多かったことです。『人に話したくなるような映画だったのかな』って嬉しくなりました」と喜んだ。

9年ぶりに主演を務めた倍賞は、初めて脚本を読んだとき「酷い制度だ」と思ったそう。しかし、倍賞は「あたし自身も生きることや死ぬことを随分考えていたので、読んでるうちにどんどんどんどん惹かれていって、1度監督さんとお会いしていろいろと話をしました」と振り返った。また、役を引き受けた理由については「1番最後のラストシーンに惹かれてこのお仕事を引き受けさせていただきました」と明かした。

このラストシーンについて倍賞は「台本上のラストーシーンは、ブワーっと風が吹いていて、それに向かっていくという感じだったんですけど、風が吹かなかったんです(笑)。でも、山の中がシーンとなっちゃうくらいとっても素敵な夕焼けで、人生これからも生きていけるなって思いました」と笑顔で話した。

最後に、今月の29日(水)が誕生日の倍賞に、早川から花束が贈られた。倍賞は「本当にありがとうございます。本当はこれ(花束)は監督に差し上げなきゃいけないんじゃないかって思いますが…」と戸惑いつつ「29日で81歳になります。これからも精進して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします」と口にした。

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