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UPDATE|2018/01/20

全国制覇の始まりだ!大阪☆春夏秋冬が完売のワンマンライブで1stアルバム発表のサプライズ!

上を目指すグループにとって登竜門と言える東京・新宿BLAZEを舞台に、1月13日に開催された大阪☆春夏秋冬(略称:しゅかしゅん)のワンマンライブ。それはラストを飾るキラーチューンの『Let you fly』に入る直前のことだった。

 イントロがなかなか始まらずに焦れるメンバーの耳に、別のメロディが聴こえてくる。昨年10月9日に行われた東名阪ツアー・東京公演の時と同じメロディ。「重大発表」を伝える“天の声&rdquo:の登場だ。南青山のエイベックス方面から来たという天の声は「そろそろ、アレを出したいころではないでしょうか?」と前置きした上で、超ド級のサプライズを明かしたのである。

「春にメジャー1stアルバムを発売します!」

 チケット完売で超満員の客席からは「やったー!」と歓喜の声が沸き起こる。そして「キャーッ!」と絶叫するメンバーたち。「私たち初めてのアルバムなんですよ」(MAINA)、「これまでミニアルバムしか出したことないから」(MANA)と口にしたように、これまでしゅかしゅんはオリジナルのフルアルバムをリリースしたことがなかったのだ。
 

さらなる飛躍を誓うしゅかしゅんを求めるかのようにファンが手を差し伸べる。

■先行する知名度、そしてメンバーたちの焦り

 思えばTIF2015で見つかってからの2年半、しゅかしゅんは順調に実績を積み上げているかのように見えた。アイドルフェスではしゅかしゅんの出番でメイン会場が満員となり、aKind以外のファンもコールを送り、一緒にヘドバンを楽しんでくれるのがいつもの光景だからだ。

 しかし実際には「実力派、本格派」といった知名度ばかりが先行し、リリースや動員がついてこない足踏み状態でもあった。2016年には1枚もシングルがリリースされず、アルバムも14年発売のミニアルバム『カメレオン少女』以降はベスト盤とライブ盤のみのリリースで、オリジナル作品がなかった。

 そして動員面では数百名規模の会場は順調に埋められるものの、16年に大阪と東京で開催したワンマンライブはソールドアウトにほど遠く(しかしながら内容は実に充実していた)、熱気の面ではTIF2015の直後に開催された『東京1stワンマンライブ「ハチハチ」』を超えることが何より難しかった。乗り越えられないほどの高い壁を自分たちで築いてしまっていたのだ。
 

この日は第一部のフリーライブでもほぼ満員の客を集めた。

 そんなしゅかしゅんを尻目に、後から表舞台に飛び出してきたグループたちが新宿BLAZEやO-EASTをソールドアウトし、中には日本武道館公演を発表するグループも出現。決してしゅかしゅんのメンバーたちが立ち止まっていたわけではなく、むしろ日々もがき続けてきたのに、いつの間にやら足踏みを余儀なくされていたのである。

 だがそんな苦難ももう終わりだ。昨年10月にはエイベックスから念願のメジャーデビューを果たし、すぐさまシングル2枚をリリース。そして今回のワンマンライブも本番直前にソールドアウトを達成し、彼女たちが待ち望んでいた「メジャーな会場を満パンにする」光景を味わうことができた。この瞬間にしゅかしゅんは「新宿BLAZEを埋めたグループ」の仲間入りを果たしたのだ。まるで歯車が突如噛み合って回りだしたかのようだが、その陰には途方もない努力があり、辛さを乗り越える精神力があったことは言うまでもない。

 今や彼女たちの目には、来たるべくO-EASTフリーライブの先に、悲願である大阪城ホール公演へと続く筋道が見えてきたはずだ。それは決して道なき道ではなく、彼女たちが踏破していくべきひとつの行程表として存在しているのであろう。この日、新宿BLAZEに集まったaKindたちは、その行程表の序盤に立ち会う証人となったのである。
 

ライブ終了後のハイタッチ会に群がる人、人、人。しゅかしゅんが待ち望んでいた光景の一つだ。

■攻め入るのではなく仲間を増やすための「進行」

 そんな大阪☆春夏秋冬は今回、ワンマンライブの前に第一部として、フリーライブ『東京★春夏秋冬』を開催。大阪出身を誇りとする彼女たちだが、今では東京に生活拠点も構え、第二の本拠地として重視する東京へのリスペクトを示してみせた。ステージでは「東京★春夏秋冬」と白く染め抜かれたTシャツを身に着け、自分たちが「東京出身」とのギミックで自己紹介する徹底ぶりだ。

<各メンバーの“自称&rdquo:出身地>
RUNA 吉祥寺・ハーモニカ横丁
YUNA 谷中銀座商店街
ANNA 戸越銀座商店街
MANA 合羽橋道具街
EON アメ横商店街
MAINA 巣鴨地蔵通り商店街

 この自己紹介ではRUNAが「さとう」のメンチカツ、ANNAが「後藤蒲鉾店」のおでんコロッケ、そしてEONは「志村商店」のチョコの叩き売りをアピール。東京のファンが抱く地元愛をくすぐってみせた。なおMANAがファンに「みなさん、私たちが東京出身って、信じてくれたかな?」と問いかけたとき、会場が微妙な沈黙に包まれたことは来場者だけが知る秘密だ。
 

「信じてくれたかな?」と笑顔で問いかけるMANA。会場の反応が微妙だったのはご愛敬だ、

 ここでメンバーたちは、ワンマンライブ「東京進行大作戦 ~進撃のしゅかしゅんvol.1~」の名称に込められた意味を解説。YUNAは「『バコーン!』っていう進撃じゃなくて、もっともっと進んでいこうという“進行&rdquo:という意味」と説明し、RUNAも「いつかしゅかしゅんで全国制覇して(日本地図を)真っ黒にしたいよね」と意気込みを語った。

 この説明だけではいまいち伝わりきらないかもしれないが、大事なのは「侵攻」ではなく「進行」だということ。全国ツアーも一つの目標に挙げるしゅかしゅんは、あらゆる街に「進行」し、歌の持つ力を広げていきたい構えで、いうなれば日本全国に仲間の輪を広げたいということなのだ。だからこそ今回も標準語によるMCにこだわり、『New Me』では「今はスカイツリーより気分がハイで♪ 原宿もムーンウォークで歩けそうな気分で♪」と、ご当地の名所を歌詞に盛り込んでみせたのである。今後はきっと日本中のいろんな街で、彼女たちがとっておきの地元ネタを披露してくれるに違いないだろう、
 

この日はメンバー全員が乗れる台数の踏み台を用意。最後列のファンにも視線を送られるように配慮されていた。

【フリーライブ 東京☆春夏秋冬 セットリスト】
M01 We Will Rock You ハチハチver
M02 カメレオン少女
M03 SHINE
M04 New Me
M05 C’:mon!
M06 BABY CRAZY
M07 Let you fly

 

この高さを見よ! これぞフィジカルに優れる大阪☆春夏秋冬が魅せる真骨頂の一つだ、

■歌と踊りで争いを止めるのが大阪☆春夏秋冬の使命

 そして迎えた第二部ことワンマンライブ。着物風の衣装に法被をまとったメンバーの手には大名行列の先頭で振られる毛槍が握られ、そんな和風のいでたちで息の合ったオープニングダンスが繰り広げられる。アイドルグループのステージでは他にまず見られないであろう演出に、初見のファンはもちろん古参のaKindも魅入られていた。
 

毛槍を互いに投げ合っての交換など、初っ端から高度なフォーメーションダンスを披露。法被の下にはデザイナーが浴衣をリメイクして作り上げた着物風の衣装を着用。軽くて動きやすいとメンバーにも好評だった。

毛槍を突き上げ、鬨の声を上げる女武将たち。それぞれ瑠奈姫、杏姫、園姫、舞姫、茉奈姫、そして由姫と名乗りを挙げていた。なお緊張からかEONは女武将というところを「女武士」と言う場面もあったが、本人も間違いに気づいていなかったかもしれない。

 その法被姿のままで、最新曲の『SPARK!』に突入。重めのアップビートを難なく舞い踊る姿は舞姫か、はたまた天女か。一気に場を支配したメンバーたちがファンをあおり、新宿BLAZEの客席からは拳が突き立てられる。しゅかしゅんのライブではペンライトが振られることはほとんどなく、ファンのノリもほとんどロックバンド。そんな“熱さ&rdquo:の充満もまたしゅかしゅんの魅力だ。

 そして迎えた最初のMCでは、EONが「世の平和を求め、歌と踊りで争いを止めるのが、私たち大阪☆春夏秋冬の使命だと思っています」とアピール。女武将という設定に沿った言葉かもしれないが、日本全国に進行して歌と踊りを披露していくしゅかしゅんの誓いを口にした、と受け止めたファンも多かったのではないだろうか。
 

奴踊も思わせる華麗なムーブを見せるメンバーをバックに、アイドル界随一の歌声で歌い上げるMAINA。これがしゅかしゅんを特徴づけるワントップボーカルだ。

傘を使った演出が特徴の『Last Day』では、この日降ろしたての和傘が用いられた。

 ちなみにこの日の法被は「エイベックスカラーの青でございます」(EON)とのこと。言われてみるとフリーライブで着ていたTシャツもエイベックスカラーだったことに気づかされる。そんな姿にも大阪☆春夏秋冬とエイベックスがいかに相思相愛の関係なのかが分かろうかというものだ。

 中盤のMC後には、大きなライブで切り札的に投入するソロダンスを披露。自分で振り付けを考えるソロダンスで個々に与えられた尺は8×:8(エイトエイト=16小節相当)で、優に30秒を超える。自分の引き出しをすべて開け放ち、入念に構成を練らないことには手詰まりになってしまう長さだが、彼女たちは自分の個性を存分に発揮しつつその尺を見事に組み立てることに成功していた。
 

MAINA

登場一番、鮮やかな側転を披露! MAINAが見せた軽業的動きに度肝を抜かれたファンも多かったはずだ。

EON

セクシー番長らしく立ち膝の姿勢などを多用する艶っぽい動きで魅了した、

RUNA

最年少のRUNAはこの日の表情でも分かるようい、このところめっきり女らしさが増したと評判だ。

YUNA

長い手足でダイナミックに踊るYUNAは扇子の二枚使いに挑戦してみせた。

MANA

十代ではクシャクシャ笑顔が得意だったMANAも二十歳を迎えてぐぐっと妖艶さがアップ。

ANNA

メガネキャラのANNAはたおやかな動きで古風さを持ち合わせている姿を示した。

 そしてダンスから間髪入れずにカバー曲の『Kill the King』へと展開。最近は披露する機会が減ったこともあり、なかには「まさかレインボーのカバーとは!?」と驚くファンも少なくなかったようだ(※実際にはメタリカverのカバー)。フェスではカバー曲を歌う機会が少ないこともあり、ワンマンライブならではの見どころだと言えるだろう。
 

『Kill the King』のイントロで客席に向かってジャンプ! いつ見ても彼女たちのジャンプは実に美しい。

『New Me』ではサビの決め部分でYUNAにセリフを言わせるアドリブを披露。この直後、YUNAは破顔一笑だった。

 そして最後には冒頭で紹介した2つのサプライズが明かされ、2018年の開幕を飾るワンマンライブは幕を閉じた。その締めくくりにMAINAが口にしたセリフには、現在の大阪☆春夏秋冬が心に秘めている思いが存分に表れていたのではないだろうか。

「これからもがんばろうなあ!
いっしょについてきてくれるかあ!?
夢一緒にかなえような!」
 

MAINAの目には大阪城ホールへと続く道が見えていたに違いない、

【東京進行大作戦 ~進撃のしゅかしゅんvol.1~ セットリスト】
M01 オープニングダンス 毛槍
M02 SPARK!
M03 カメレオン少女
M04 戸惑い
M05 妄想ラプソディー
M06 Last Day
M07 レインボーカラー
M08 ソロダンス&rarr:Kill the King
M09 STAY
M10 New Me remix&rarr:New Me
M11 ひゅるり
M12 C’:mon!
M13 DAWN OF MYLIFE TIME
M14 BABY CRAZY
M15 Travelin’: Travelin’:

EN1 プラズマー
EN2 Let you fly
 

初見では何がどうなっているのか理解できず、それでいて「すごいダンスをしている」と思わずにはいられない複雑なフォーメーションが、しゅかしゅんの魅力のひとつなのだ。

【大阪☆春夏秋冬 今後のライブ予定】
3月4日
フリーライブ(詳細は後日発表)
@TSUTAYA O-EAST(東京・渋谷)

3月24日
ワンマンライブ(東名阪ツアーファイナル)
@Shangri-La(大阪・梅田)

■大阪☆春夏秋冬 オフィシャルサイト
http://syukasyun.com/

■大阪☆春夏秋冬 オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/manyo-syaonyan/

■大阪☆春夏秋冬 モバイルファンクラブ
http://sp.syukasyun.com/

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