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UPDATE|2019/03/06

元℃-ute岡井千聖「恋愛なんて怖くてできない」バラエティで生き残るために


──岡井さんって、持ち前の明るさとか人当たりのよさでブレイクした印象があるんですよ。でも、実は影で努力していたりするんですか? たとえばネタ帳をつけたりとか。

岡井 いや、そもそも努力してバラエティの能力がつくとは思えないんです。バラエティって才能ですよ、やっぱり。「ここでこう切り返してやろう」とか咄嗟に判断できるのは、その人の感性があってのことだから。だから誰かの真似をしても意味がないんです。そんなの、できないですしね。たとえば、こじるり(小島瑠璃子)ちゃんの真似をしろって言われても絶対に無理です。自分らしさを自然に出すというか、作り込まずにありのままでいることが大事じゃないかと思うんです。

──改めて難しい業界ですね。

岡井 最初は私も勉強しようとしたんですよ。いろんな番組をチェックして研究しましたし。でも、ダメでしたね。たとえば自分と似たような立場の子がいるとするじゃないですか。その子のトークを研究しようとしても、結局は物真似になっちゃうんですよ。だけど私がその子の真似をしたところで、その子の枠はすでに埋まっている。だったら、自分なりの間とノリを持ったトークをした方が絶対にいいんです。

──考えに考え抜いて、最後は考えないところに落ち着いた。

岡井 そうそう。こじるりちゃんとか菊地亜美ちゃんは、いろんな人のトークを観て研究したらしいんですけどね。あと最初のうちは「台本を読み込むように」って会社のスタッフさんから言われて、私も真面目に読んでいたんです。まだ駆け出しだから、丁寧にお仕事しなきゃと思っていて。だけど台本を読み込むのも善し悪しで、私の場合は台本で頭がいっぱいになっちゃう。その台本に書いてある通りに、決まったタイミングで、決まったことしかしゃべれなくなっちゃうんですね。真面目にやっていればOKっていうほど甘い世界じゃないですから。

──岡井さんは分かりやすいかたちで成功されていますけど、グループアイドルからソロに転向しても、今の時代は苦戦する方が多いです。なぜだと思いますか?

岡井 基本的に芸能界に空いている席なんて、もうないと思うんです。すべての枠が埋まっていて、実力がある人が重宝されていく。その重宝される人はさらに自分で成長していくから、その枠に入るのはものすごく苦しい戦いになるんです。

──よくその枠に岡井さんは入り込めましたね!

岡井 私の場合ももともとなかった枠に、時間をかけて無理やり入っていった感じですからね。ソロになって急にテレビに出たように思われることも多いんですけど、実は℃-uteの後半3年くらいも一人で出ていたわけですから。5年かけながら超地道に頑張って、ようやくたどり着いたのが今のポジションですよ。レギュラー番組が途中で終わったことも、しょっちゅうありましたし。
AUTHOR

小野田 衛


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