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UPDATE|2022/08/26

DJ KOOがアイドルから学んだこと「彼女たちの凄味は、もっと世の中に知られるべき」

DJ KOO 撮影/荻原大志



──KOOさんはハロプロ以外のアイドルとも関りがありますよね。

KOO 結果的に広くなっちゃった(笑)。坂道系ともお仕事させていただいていますしね。あーりん(佐々木彩夏/ももいろクローバーZ)はノンストップのミックスを作って円盤にしたりとか、ライブでもコラボさせていただきました。そのときは向こうのスタッフから「ガンガン煽って掛け声とか入れてくださいよ」って言われたんです。だけどファンからすると「イエー! イエー! あーりー、カモン!」とか邪魔な声が入って鬱陶しいんじゃないのかなって僕は心配したんです。結果的には観客もめちゃくちゃ盛り上がってくれたから、「ここまでやっちゃっていいのか」って驚いたし、個人的にも勉強になりました。

──アイドルと一緒に仕事することで、本業のDJにフィードバックされることがあった?

KOO まさにその通りで。この前も『乃木坂スター誕生!』(日本テレビ系)という番組で70年代や80年代の曲をカバーするという企画があり、TK特集があったんです。その流れで「乃木坂スター誕生!LIVE」というライブに僕も参加させていただきまして、4期生のみんなと一緒に『EZ DO DANCE』を演りましたよ。おそらく熱心な乃木坂ファンの方からすると、唐突なパリピ感にギョッとしたはずですが(笑)。

──本当にフットワークが軽いんですね。

KOO 面白いんだから仕方ない(笑)。それからインパクトでいえば、『アイマス シンデレラガールズ』7thライブもヤバかったですね。2019年にナゴヤドームで行われた公演です。あのときは僕がゲストに出るということが完全シークレットだったんですよ。その時点ではまだゲームに入っていない『EZ DO DANCE』が実装されるというタイミングで、いきなり僕がナゴヤドームのセンターステージに登場してDJプレイするという演出。そもそもアイマスのステージって男が一切出てこない世界だから、ファンからするとDJ KOOなんて異質すぎるわけです。ところが、これが信じられないくらい大受けしちゃって……。もう歓声がすごすぎて、モニターの音がまったく聴こえないほどだった!

──どれほどの大歓声でしたか?

DJ KOO 自分の音楽キャリアの中で段違いに熱狂した現場だったかもしれない。アイマスはアイドルとは別物だけど、広くオタク文化という捉え方をすると同じくくりじゃないですか。アイドルとアイマスに触れたことが、僕にとって大きなターニングポイントだった気がするんです。そこは個人的にも大いに感謝しているからこそ、オタクの人たちへ向けて自分なりに還元していきたいと考えているところでして。これからも「何でもやってやろう!」というトライ精神は自分の中から消えないと思うので、いろんなジャンルのファンと一緒に盛り上げていけたらって思います!

【前編はこちら】九死に一生を得たDJ KOOが激白「不健康なミュージシャンなんて時代遅れ」

▽DJ KOO
1961年8月8日生まれ、東京都出身。トータルCDセールスが2100万枚を超え、今なお多くの人に愛される続けているダンス&ボーカルグループTRFのDJ、リーダー。2017年から日本の文化である“お祭り”“盆踊り”とのコラボレーションをエンターテイメント型ジャパンカルチャーの発信として、国内外において精力的に活動を行っている。バラエティー番組にも多数出演。幅広い層のファンを獲得している。
最新書籍『DJKOO流 心・体・脳(シン・タイ・ノウ)の整え方』(PHP研究所)が絶賛発売中。
AUTHOR

小野田 衛


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