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UPDATE|2019/02/20

安田大サーカス クロちゃん 苦しくてもアイドルを応援するワケ


──この1~2年、中堅グループの解散劇が目立ちます。

クロ ベイビーレイズJAPAN、PASSPO☆、今年3月にはつりビット……他にも挙げていったらキリがないです。PASSPO☆に至っては「結婚しても続ける」ってメンバーが言っていたから……。ただ僕は、この解散が続く状況も前向きに考えるようにしているんですね。

──それは、なぜですか?

クロ AKB48が作られてからすでに13年が経ち、アイドルというジャンルはかなり成熟した気がしているんです。それ自体はもちろん素晴らしいことですよ。だけど成熟したジャンルというのは、どうしても新たな若手が伸びづらいという弊害も出てくるんです。本当は新しい血の入れ替えが必要なんですけどね。年功序列の風潮がどこか残る中、先輩たちを抜かすと言っても現実的にはなかなか難しいですから。今は若手にチャンスが広がっている状況だし、実際、若いメンバーはやる気がみなぎっていると思いますよ。だから、あまり悲観はしていません。

──2018年はエイベックス系のアイドル、特にiDOL Street勢に激震が走りました。

クロ チキパ(Cheeky Parade)とGEMが解散。ストリート生も終わり。ずっと応援していただけに、ショックを受けなかったと言えば嘘になります。ただGEMの解散ライブを観て、悲しい気持ちも吹っ切れたんですよね。メンバーは「これからの私たちを応援してください」と明るく振舞っていたし、実際、すでに新しいことを始めていますし。

──解散しても、メンバーの人生は続いていくわけですからね。

クロ 「何年後かに、また集まって一緒にやりたい」と話す彼女たちを観て、そのためにもこれからの彼女たちを応援しなくちゃいけないと使命感を感じました。それと残ったスパガとわーすたに関して言えば、少数精鋭になったからこそ、メンバーが一致団結しやすくなったんじゃないかな。特にわーすたは、ここから本当の勝負どころだと思います。

──グループにとって、いい風が吹いているように感じられます。

クロ 話題にはなっているし、業界の順列的にも確実に上になってきています。本当の意味で、ここから一気にごぼう抜きできるか……。可能性があるからこそ、わーすたは残ったんですよ。彼女たちの双肩にかかっているものは限りなく大きい。売れてもらわないと困ります。本当に僕、1人でも多くの人に知ってもらいたいんですよね。『いぬねこ。青春真っ盛り』で会場のオジさんたちも一緒になって「わんわんわん」「にゃんにゃんにゃん」とか盛り上がっている光景を。あれを観ていると、「青春ってこういうことだろうな」って感じるんです。あの光景こそがワールド・スタンダードになって、日本発のアイドル・カルチャーとして世界に拡散されるべきですよ!

──スパガはチキパやGEMと一緒に解散するわけでなく、あえて残した。そこには何らかの意図があるはずです。どう見ますか?

クロ オリジナルのメンバーがついにいなくなって、もう実際は全然違うグループになっているわけじゃないですか。でも、あえてスパガという看板は残す。確かにそこには強い意志を感じますよね。スパガというのはiDOL Streetの象徴的な存在だから、どうしても残したかったのかもしれない。アイストはスパガとわーすたの2つで終わりでは決してなく、ここから℃-uteやアンジュルム的なグループがデビューすることだってありえますよ。それも、わーすたの活躍次第かもしれませんが。

──ブームが再燃することは、エンタメ界でよくあることですからね。

クロ そうなんです。あとスパガに関して言うと、メンバーが一気に変わったからこそ、新規が飛びつきやすい環境になったとも言えますね。今なら誰でもTOになれますよ。だから今こそスパガに注目すべきです。とにかく曲は、めちゃくちゃいいですから。聴いていると、ひたすらキュンキュンできる。今はBiSH的な激しいロックがアイドルのトレンドですけど、可愛い系の曲が再び流行る時代もやってくると思うんです。
CREDIT

取材・文/小野田衛


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