2011年に13期生としてAKB48に加入後、劇場公演に自らの活動意義を見出し、1000回以上の出演回数と懸ける情熱から“シアターの女神”と称されている村山彩希。9月8日に発売された『1st写真集 普通が好き』(宝島社)だが、実はオファーを断っていたという。その真意と詰め込んだこだわりを語ってもらった。
【写真】活動11年目、村山彩希の撮りおろしカット【15点】──ファン待望の1st写真集ですが、出来はいかがですか?村山 何度も見ているからか、もはや客観視できません(笑)。ただ、ファンの方からは「泣いたよ」という声をいただいていて。私が写真集を出しそうになかったからですかね? 実際、私のアイドル人生設計図では、写真集というのは「卒業するタイミングで出すもの」だと思っていたんですよ。
──そうなんですか?村山 もし出すのなら、卒業時に今までの自分の思いを詰めたフォトブックという形がいいのかな……なんて考えていたんです。なので、写真集のお話をいただいたときも即答で「大丈夫です」とお断りして(笑)。でも、「去年デビュー10周年を迎えたことだし、25歳という節目でもあるから、出すなら今じゃない?」とスタッフさんに背中を押されたのが決め手になりました。それでもどこかで「私が出していいのかな?」という思いもあって……。
──村山さんってそこが不思議なんです。グループ内の立ち位置では前にいるのに、驚くほど自己評価が謙虚ですよね。村山 あはは(笑)。写真集を出すとなると、スタッフさんもファンの方も数字を気にするじゃないですか。でも売り上げやランキングで1位を獲るために出すわけじゃないので、そういうのに振り回されたくないし、平和でいたいんです。それに雑誌グラビアと違って、写真集だと数字はすべて自分の責任なので、それを負う自信がなかったんだと思います。でも、せっかく出すと決めたからには、とこだわりは詰め込みました。
──たとえばどんなこだわりですか?村山 アイドルの写真集として“変なもの”にしたくて。よくある“彼女感”を出すシーンは入れつつも比率を減らして、レアなものにしようと思いました。そして、メイクさんは双木(昭夫=ヘアイメイク事務所「クララシステム」代表。ドールメイクの発案者)さんにお願いしました。前にお世話になったときに斬新なメイクをしてくださって、自分の知らない自分に出会えたので、双木さんなら楽しみながら撮影できるんじゃないかと。写真集の中盤で、目の周りにストーンをつけたショットがあるんですけど、それは双木さんっぽいメイクですね(笑)。