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UPDATE|2022/09/29

「令和の大仁田劇場」開幕、元週刊プロレス記者が語る“怒っている”大仁田厚と緊迫の一騎打ち

大仁田厚と小島和宏

大仁田厚と、「大仁田番」記者であり、元週刊プロレス記者の小島和宏が9月19日巣鴨の闘道館でトークイベント『ノー忖度!言論地雷爆破デスマッチ』を行った。しかしイベント開始直前、小島記者が上梓した『FMWをつくった男たち』(彩図社・刊)の内容について「大仁田が怒っている」という一報が小島記者のもとに入った…。ステージ上で大仁田から激怒される可能性もある、緊張で張り詰めた舞台裏について、記者本人がレポートする。(前後編の前編)

【写真】大仁田厚と元週刊プロレス記者の小島和宏の言論地雷爆破デスマッチ

「大仁田さんが『反論したいことがある!』と言っています。このまま本にサインを入れてしまったら、すべてを認めてしまったことになるのでサインも書けない、と……」 

そんな連絡が入ったのはイベント開始の2時間前だった。

順を追って話していこう。

僕は8月に『FMWをつくった男たち』という本を出版した。これは平成元年に大仁田厚が旗揚げしたFMWというプロレス団体が、存亡の危機を乗り越えて、電流爆破デスマッチで大ブレイクし、わずか2年で川崎球場を満員にするまでの舞台裏を描いたドキュメンタリーである。

当然、主役は大仁田厚になるのだが、今回はあえて大仁田本人への取材はしなかった。これまでに大仁田の立志伝的な書物は山ほど出ているし、なによりも僕自身、番記者としてリアルタイムで週刊プロレスに記事を書き続けてきた。よっぽどの発言がない限り、どうしても既視感は拭えないだろう。

それだったらおもいきって大仁田への取材をバッサリ切り捨てて、当時の周辺人物への取材を充実させたほうが面白いのではないか? レスラーはまだしも、あのころ関わっていたスタッフはよっぽどのマニアでなければ顔と名前が一致しないだろう。ただ、彼ら、彼女らがいなかったら、FMWという組織は間違いなく維持できなかった。

AUTHOR

小島 和宏


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