FOLLOW US

UPDATE|2019/03/18

「夢を叶える過程の素晴らしさを伝えたかった」乃木坂46高山一実が小説『トラペジウム』に込めた思い

乃木坂46 高山一実の初小説『トラペジウム』が20万部を突破したのを記念して、3月18日に紀伊国屋書店新宿本店でお渡し会が開催された。



雑誌『ダ・ヴィンチ』で2016年5月号から2018年9月号にかけて2年以上にわたって連載された『トラペジウム』は、「アイドルを目指す、ある女の子の10年間」を描いた高山一実初の長編小説。昨年11月に単行本化され、初版2万部からスタートすると、その後は品切れと重版を繰り返し、3カ月足らずで20万部を突破した。

この日は、お渡し会に先立ち記者会見も行われた。今回の小説で一番強く伝えたいメッセージについて聞かれると、「夢を叶える過程、プロセスは素晴らしいんだっていうことを伝えたいとずっと思っていました。私自身、アイドルになりたいという夢を持っていたんですけど、アイドルになってみると(その夢を追いかけていた)高校時代の自分がすごく輝いて見えたんです。もしかしたら夢を叶えられないこともあるかもしれない。それでも夢に向かう姿ってすごく美しいなって思ったんです」と熱く語った。

記者から「映像化された場合、希望する主人公のキャステイングは?」との質問が飛ぶと、「実は夢があって」と切り出し、「全国には実際に、主人公の東ちゃんと同じく本当にアイドルが好きで、アイドルを目指している子がいるんじゃないかと思うんです。だから闘志を燃やしつつ虎視眈々とアイドルを目指している子がいたら、オーディションでその子を見つけてキャスティングして、その子がそのまま乃木坂46のメンバーになったら面白いかなってずっと思っています」と笑顔で話した。

また、続編の可能性について聞かれると「主人公以外のキャラクターについて書いてもいいかなっていう気持ちが3%ぐらいあります」と控えめに答えた。

『トラペジウム』の看板に書かれた高山直筆のキャッチコピーは「人の原動力は人だったら嬉しいです。」。記者会見の最後にこの言葉に込めた思いについて聞かれると、「『トラペジウム』は自分ひとりだと書けませんでした。発売できたらこんな人が喜んでくれるなとか(想像したんです)。アイドルの仕事をしていると自分以上に自分のことを見てくれている人がたくさんいて、きっと自分が鏡を見る回数よりたくさん私の写真を見てくれている方もいてくれると思うんです。せっかくならその皆さんに恩返ししたいなと思いましたし、私がそういう風に思ったように、皆さんも誰かのために頑張れたらいいなっていう思いがあって出てきた言葉です」と語り、会見を締めた。

なお、紀伊国屋書店新宿本店では、1階で「高山一実記念館」を開催中(2019年3月1日〜3月21日まで)。記念館では高山が実際に執筆に使用した世界に一台しかないポメラを生展示している他、湊かなえの『少女』や中村文則の『掏摸(スリ)』など、「高山一実を作った20冊」の販売、初出し写真を含む「高山一実アメイジング年表」などバラエティに富んだ企画が用意されている。

トラペジウム
「トラペジウム」高山一実/株式会社KADOKAWA


「高山一実記念館」概要
日時:2019年3月1日(金)~2019年3月21日(木・祝日)10:00~21:00
場所:紀伊國屋書店新宿本店 1階B zone売場

RECOMMENDED おすすめの記事

RELATED 関連する記事