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UPDATE|2022/11/04

『舞いあがれ!』が東大阪を舞台にした理由「考えたのはヒロインの原点」

『舞いあがれ!』 東大阪の町工場で働く父を演じる、高橋克典(NHK提供) 

10月からスタートした朝ドラ『舞いあがれ!』。福原遥さんがヒロイン・岩倉舞を演じる第107作目の朝ドラだ。町工場の町・東大阪と長崎県の離島・五島列島を舞台に、空とパイロットに憧れるヒロインの成長が描かれる。放送開始直後の第1週・第2週では五島列島を舞台だったが、いよいよ第3週以降は舞台を東大阪に移して物語が展開していく。高橋克典さん演じるヒロインの父・岩倉浩太が経営する町工場。これが空に憧れる舞の成長に大きく関わってゆく。いったいなぜ、東大阪という舞台を選んだのだろうか。

【写真】東大阪の町工場で働く父・高橋克典と母・永作博美【5点】

「今作のテーマとして、空を飛ぶ、飛行機があって、ヒロインの原点としてどういう要素があったらいいのかという話をしている中で出てきたのが『ものづくり』だったんです。飛行機はたくさんの部品でできあがっていて、ということはそこにたくさんの人がいて、磨かれた技術が集まってものを作っている。飛行機も、もちろん自動車だってそうですよね。そういうことを原点として持っているヒロインであってほしいなということで、じゃあ『ものづくり』にこだわっている場所に育ったヒロインがいいよね、となったんです」

説明してくれたのは、『舞いあがれ!』の制作統括・熊野律時チーフプロデューサー。こうして大阪きってのものづくりの町・東大阪が選ばれた。東大阪は小さな町工場が無数に集まる町だ。その中でも、浩太の営む町工場は、ネジ作りの工場である。

「ネジというのは、ものとものをつないでいく役割を持っています。人と人をつないでいくヒロインのあり方だったりとか、そうしてつながっていくことで空を飛ぶというすごく難しいことを実現していくことに通じる。だから物語の舞台にちょうどいいのではないかと思ったんですね」

さらに高橋克典さん演じる父親・浩太の人柄もドラマに深みを与えている。町工場の経営者といわれてイメージしやすい押し出しの強いタイプとは違い、ヒロインに寄り添う優しい父親像になっている。

「一緒に夢を共有できるお父さん、ということで作っていますね。夢を持っていてもうまくいっているわけではなくて、でも誠実に目の前のことを一歩一歩頑張っている。一生懸命生きている両親のもとで育った舞ちゃん、ということで共感を持っていただいて見て欲しいですね」

父・浩太も舞と同じく飛行機に憧れ、町工場を継いでからもその夢を密かに胸の奥に抱いている。悩みながらも一生懸命生きている——。そうした両親のもとで育ったヒロインの成長物語。それが『舞いあがれ!』なのだ。

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