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UPDATE|2019/04/29

苦節15年・異色の新人アイドル金澤有希「それでも私がアイドルを続ける理由」(中編)

SUPER☆GiRLS 金澤有希 撮影/河野陽太



──AKB48にするか、アイストにするか? あのときの選択は今でも間違えていなかったと思いますか?

金澤 後悔は一切していないです。細かいことを言うと、あのときはAKB48のほうが募集期間が長かったんですよ。締め切りも遅かったですし。だから「iDOLStreetがダメだったら、AKB48を受ける」という作戦も考えてはいたんです。ところが予想もしていなかったことに、2次審査で顔が公開されちゃって……。その時点で、もうダメだと(笑)。

──退路は完全に断たれてしまった(笑)。

金澤 すぐ知り合いから連絡がくるようになったり、ネットニュースで大騒ぎになっているし、SNSでは批判的なコメントも目にしました。

──「あれ? これ、研究生の金澤じゃねぇの?」ってことになりますよね。予想通りの大バッシング(笑)。

金澤 予想以上でした(笑)。めちゃくちゃ落ち込みましたから。「これじゃ私、スタートすることもできないんじゃないの?」って超へこみましたね。それでもオーディションはそのまま進んでいって、ありがたいことに私は合格を掴み取り、そこで「やるしかない!」って覚悟を決めました。もう逃げることは許されないですから。

──しかし、すごい話ですよね。ハロプロに憧れて、AKB48に入って、最終的にはアイストに流れるんだから。

金澤 本当に自分でも笑っちゃいますよ。それで合格したあと、お披露目があったんですね。ステージ上から客席を見たら、AKB48時代から応援してくれていたファンの方が私を見つけて泣いていたんです。

──それは「芸能界に戻ってきてくれてありがとう!」という喜びの涙?

金澤 そうだと思います。その涙に絶対応えなくちゃいけないって私も思いましたし。ただ、一方で批判的な声もすごく大きかったです。そこでメンタルが鍛えられた部分は確実にあります。もっとも、その後もメンタルをやられるような出来事が次から次へと私の身に降りかかるんですけど……(笑)。

後編へ続く
AUTHOR

小野田 衛


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