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UPDATE|2019/05/11

元アイドルネッサンス 16才シンガーソングライター原田珠々華が語る「はじめての青」

原田珠々華


──普段友達とはどんな話をしているんですか?

原田 恋愛相談を聞いて、それを勝手に歌詞にしたりしています(笑)。友達が話してくれることってすごくインプットになるんです。みんな常に新しいことを教えてくれるので。私、そういう情報に疎いんで友達との会話から知ることも多いんです。

──そうか、16才がたくさん周りにいるから、16才の感情を直接インプットできるんですね。

原田 思春期の感情って誰もが感じていたと思うんですけど、大人になるにつれてどんどん忘れていってしまうと思っていて。あんまり受け入れてもらえなかったり、共感してもらえなかったり、一種の反抗期かもしれないけど、そういうのを当てつけ的に歌詞にしているっていうのもあるかもしれないです。でも反面、自分のことを客観的に見ている自分もいるんです。友達と海辺を走っている時に、これが青春なんだろうなって思ったり。青春にとらわれているっていうのはあるかもしれないですね。やっぱりこの時期ってこの時期しかなくて、今の感情は今しかないと思うので、その今しかないっていうのを噛みしめて忘れないようにしています。

──同じように青春の真っ只中にいる同世代に曲を聴いてもらいたいっていう思いは?

原田 今はあの頃を思い出すって聴いてくださる方が多くて、それももちろん嬉しいんですが、同世代に「今、私が思っていることを肯定してくれている」って聴いてもらえたら嬉しいです。私も、受け入れてもらえる場所が少なくて、ぶつかれない時に曲を聴いて救われたことがあるんです。私もそういう曲を作りたいなって。

──自分で作った曲を歌うようになって歌い方に変化はありますか?

原田 アイドルネッサンス時代にカバーさせていただいていた曲はすべて名曲ばかりなので、それを歌わせていただく覚悟や責任感があって、自分たちなりに良くするにはどうすればいいかを考えて歌っていたんですけど、今は本当に形や正解がなくて。だから、その時の感情を出している感じですね。

──アイドルネッサンス時代は先生がいて、ゴールの形が見えたと思うんですが、今は自分で作っていくしかないと?

原田 今も教えてくださる方はいらっしゃるんですけど、結局は自分自身なので、正解は自分で見つけていくしかないと思っています。上手く歌おうとしちゃったりするんですけど、ライブは音源を流す場所ではないので。上手く歌おうとして感情が皆無になったら意味がないし、かといって感情だけぶつけて歌がひどかったら意味がない。でも、伝わる伝わらないっていうのは結局、積み重ねていくものだったり実力でしかないので、今はステージでは何も考えないようにしています。

──なるほど。では、最後にミニアルバム『はじめての青』の聴きどころを改めて原田さんの口からお聞きできると。

原田 はい。全体を通して青春をテーマにしているんですけど、子供でもなく大人でもない時期にいるからこそのもどかしさや葛藤、反対にワクワクする感情だったりを込めました。1曲だけではなく全曲聴いていただけたら、このミニアルバムの想いが伝わると思うので、1人でも多くの方に聴いていただきたいですし、私自身この曲たちと一緒に新しい人たちに出会っていきたいなって思っています。

※1 アイドルネッサンスの所属事務所SMAのオーディションを受けた時に「アイドルグループに入りませんか?」って声をかけていただいたんです。私はAKB48さんが好きだったので、アイドルと言えば女の子らしいイメージがあって、好きだけど自分ではできないなと思っていたんです。でも、アイドルネッサンスのステージを観に行ったら、もちろんステージを作っているのはメンバーたちなんだけど、それ以上に音楽を聴かせているんだなって感じて、この人たちと何かができたら楽しそうだなって思いました。


▽原田珠々華(はらだ・すずか)
2002年6月24日生まれ、神奈川県出身。アイドルネッサンスを経て、昨年6月からソロ活動をスタート。最近ハマっているものは純喫茶。「あの空間にいると時間が本来のあり方というか、ゆっくと正確に進んでいる気がするんです。それが好きで1人で行っています」

はじめての青
原田珠々華1stミニアルバム
『はじめての青』発売中

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