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UPDATE|2023/02/25

一体何者? 2022年No.1ブレイク女優・松本若菜の“素”「変な人と思ってもらえても嬉しい」

松本若菜 撮影/荻原大志

『やんごとなき一族』での怪演、『復讐の未亡人』でのクールな姿と、多彩な演技で魅了する女優・松本若菜。昨年、大ブレイクを果し、充実の日々を過ごす彼女が2月25日の自身の誕生日に初のフォトエッセイ集『松の素』(KADOKAWA)を出版する。好きなものとこれまでの足跡を詰め込んだ「おもちゃ箱」のような1冊だという本著について話を聞いた。

【写真】多彩な演技で話題、松本若菜の撮りおろしカット【10点】

変顔から替え歌まで駆使して土屋太鳳演じるヒロインを徹底的にいびり倒す『やんごとなき一族』での“松本劇場”と称された怪演、初主演ドラマ『復讐の未亡人』で見せたクールで妖艶な姿……松本若菜の作品ごとに魅せる多彩な姿は、視聴者に衝撃を与えると同時に、世界観へと惹きこんでいく。

昨年は地上波ドラマ9本、配信ドラマ4本と数多くの作品に出演。その活躍ぶりに、「2022年最もブレイクした女優」の呼び声も上がったほどだ。

今年に入ってからも『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)、映画『マリッジカウンセラー』、『みんな生きている 〜二つ目の誕生日〜』の主要キャストを務める。今年で39歳、まさに今この瞬間が最盛期。しかし、当の松本は今の活況に驚きを隠せないようだ。

「確かに昨年は本当にいろいろな方たちに、一気に“松本若菜という人物”を知っていただけたうれしい1年になりました。毎年、少しずつステップアップしてきたことが形として表れてきはじめてくれた、というのでしょうか。様々な積み重ねの結果、たくさんお声かけをいただけたのかなって。

ただ、今もこうして取材の機会をいただけたり、バラエティ番組に出演した際に共演者の方から、『ドラマ拝見しました』という声をいただくと、私を知ってくれている!?ってビックリしちゃいます。注目していただけることが、まだ信じられないというか戸惑いを覚えてしまって……」

と、苦笑いを浮かべる。目まぐるしいほどに風景と環境が変わり続ける日々。驚きの連続の中、自分を見失いそうになることはあるのだろうか? そう問うと、「いいえ」と首を横に振る。

「『一歩、一歩、前に進む』という目標を、もう10年以上大切にしてきました。昨年も今までの私も、仕事に対する姿勢や心構え、大切にしている部分は何一つデビューの頃から変わっていません」

デビューは2007年、今春で芸歴17年目を迎える。陽の当たるときも、当たらないときも、止まることなく地道にコツコツとその一歩を踏みしめ続けてきた。とはいえ、世間はこの1~2年でやっと松本を“見つけた”状態。

いまだにその人物像が伝わりきっていないのだろうか、ネット検索のサジェストには「松本若菜 何者?」という結果が上位に現れる。そのことを告げると、「おもしろ~い!!」と笑い伏せた。

「『やんごとなき~』の劇中で歌ったこともあったからか、私も一度自分の名前を調べたら『松本若菜 宝塚』という結果が出てきたんですよ。確かに歌劇的な歌い方を意識したので、その影響からでしょうけど、そう見られているとは思ってもみませんでした。一方では『ミステリと言う勿れ』での女性刑事の印象からか『松本若菜 クール』という結果も出てきて、本当にイメージがバラバラ。たくさんの方が『この人はこれまで何をしていた人なんだろう?』と、疑問に思っているということですよね……“謎の人”なんでしょうか、私って(笑)」

CREDIT

取材・文/田口俊輔 撮影/荻原大志


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