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UPDATE|2019/06/02

アイドル歴15年SUPER☆GiRLS異色の新人・金澤有希「それでも私が続ける理由」[幼少期の写真も]

幼稚園時代、ミニモニ。に夢中になっていた頃の金澤有希


──そしてAKB48の研究生になったのが高1のときですか。どうして応募しようと?

金澤 きっかけは妹です。家で2人で『週刊AKB』という番組を観ていたら、妹が唐突に「私、オーディション受ける」って言い出したんですよ。「お姉ちゃんも一緒に受けようよ」って。

──金澤さんの半生記には、要所要所で妹さんが登場します。

金澤 妹の存在は、私にとって、ものすごく大きいです。その妹と私は、10期オーディションで2人とも最終審査まで残ったんです。いよいよ最後の合格発表で、全員が別室に集められたんです。番号が名前順に振られていて、妹と私は同じ苗字だから連番。妹の次の番号が私でした。そして若い番号から順に合格者の番号が呼ばれていくわけですけど……私の番号が呼ばれた瞬間、左隣に座っていた妹がボソッとつぶやいたんです。「あ、終わった」って。私、そのときの声が今でも忘れられなくて。

──妹さんは自分の番号を飛ばされて、自分が落ちたことに気づいたと。

金澤 そもそも「AKB48を受けたい」って言い出したのは妹なんです。自分が合格してうれしいっていう感情は、とてもじゃないけど持てなかったです。本当に一生忘れないでしょうね、あの「あ、終わった」という声は。アイドルをやっていてどんなに辛いことがあっても、あの妹の声を思い出したら頑張ることができる。アイドルって誰でもなれるものではないですから。よりによって一番身近な存在が、そのことを私に教えてくれたというか……。

──AKB48研究生としてのスタートはいかがでしたか?

金澤 いきなり最初のお披露目が代々木第一体育館だったんです。さすがに震えました。あの大会場で360度がお客さんだらけだし、客席は隙間なくギッシリ埋まっているし。とんでもない世界に来てしまったなと愕然としました。

──AKB48時代の金澤さんは、研究生とはいえかなりの人気者でした。順風満帆と言っていいと思うんですけど、在籍したのは1年くらいですよね。なんで辞めたんですか?

金澤 学業です。忙しくなってあまり高校に通えなかったので。留年しそうになってしまって、一度学業に専念することにしました。

──学業を諦めるという考えにはならなかった?

金澤 もちろんAKB48の中で恵まれたポジションにいたことは、自分でも重々わかっていたんです。でも……そこはタッチ時代にさかのぼるんですよね。「人生は自分次第でどうにでもなる」という考え方が私の中に染みついているんです。だから一度AKB48を辞めたとしても、本気でアイドルになろうと思えば戻ることができると思っていたんです。
AUTHOR

小野田 衛


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