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UPDATE|2019/06/02

アイドル歴15年SUPER☆GiRLS異色の新人・金澤有希「それでも私が続ける理由」[幼少期の写真も]

幼稚園時代、ミニモニ。に夢中になっていた頃の金澤有希


──その後、iDOL Street 内でGEMが結成され、金澤さんもメンバーに選ばれますが、苦労は続いたとか。

金澤 私以外のメンバーは全員がアカデミー生や、レッスンに通っているメンバーばかりだったんです。そんな中、私ときたら芸能経験こそ長いものの……。

──他のメンバーからしたら、「あの人、小5からアイドルやっているらしいよ」みたいな目で見られるでしょうね(笑)。

金澤 だけど実際にスタジオに入ったら、まるでポンコツ。さらに私は年齢的に一番上だから、リーダーになったんですよね。GEMは「200%ダンスボーカルアイドル」というキャッチコピーがついていて、グループとしては完全にパフォーマンス重視。なのにそのリーダーが、一番重要な部分でみんなを引っ張ることができない。さすがに自分の存在意義を考えちゃいますよね。

──アイドルってグループによって力を入れるポイントがまるで違いますよね。今までの経験を活かすというのは、意外に簡単ではないかもしれない。

金澤 でも、言い訳はできないですから。ある日、スタッフさんに「結果がすべてだから。やらないんだったら、いらない」と話をされました。もう私、そこで大泣きですよ。自分に対する情けなさですね。それで夜中の間、『Speed up』という曲をひたすら1人で踊っていたんです。そうしたら今度は自主練習のしすぎであばらの骨を疲労骨折しちゃって(苦笑)。

──「神様は私が自主練することも許してくれないんですか?」って呪いたくもなる(笑)。

金澤 練習したところで、結局、かえってみんなに迷惑をかけるという(笑)。それで骨折したすぐ後にiDOL Street全員が参加する大きなイベント「無料ハイタッチ会」が行われたんです。これは無料ということで、おそらく長時間のイベントになるだろうと言われていました。そこで私は「骨折していても大丈夫だから、絶対に出ます!」とスタッフさんに直談判したんです。スタッフさんからはすごい勢いで止められましたけど、「絶対に出ますから!」の一点張りで押し切って最後まで参加しました。プロデューサーの樋口さんからも、のちに言われました。「あのときの根性はすごかった」って。「自分がアイドルとして他の人に勝っていることは何か?」って考えたとき、私には根性だけしかないんです。

──そのGEMですが2018年3月31日に解散してしまいます。その後、なぜSUPER☆GiRLSの加入へと繋がったんでしょうか?

金澤 まず最初に考えたのは「芸能の道を続けるか?」ってことなんです。というのも私の場合、小5からずっと芸能をやっていたものだから、友達と遊ぶことも全然なかったし、修学旅行にも行ったことないし……。そういう当たり前のことに対する憧れがありました。

──なるほど。様々なことを犠牲にして、アイドル活動は成り立っていますからね。

金澤 そこで決め手になったのは、やっぱりファンの方の存在なんです。GEMの解散というのは、ファンの方が望んだものではもちろんない。それなのにここでファンの方を置き去りにしてしまったら、過去の自分と同じになると思ったんです。正直、AKB48の活動を辞退した後の、段ボール4箱が頭によぎりました。それに、ずっと担当してくれているスタッフさんもいる。スタッフさんもファンの方も一緒に歩んでくれる。自分1人じゃないんだって考えたら、人生でこんなに素晴らしいことは他にないなって、心からそう思えたんです。
AUTHOR

小野田 衛


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