──すごいのは譜久村さんってキャリアを重ねてもオタク心を決して失いませんよね。つばきファクトリーというグループのことは、どのように分析しているんですか?
譜久村 つばきには2種類の声が存在するんですよ。「つばきの楽曲に合う声」と「楽曲から抜けていく声」。抜けていく声の代表が、きしもん(岸本ゆめの)とまおぴん(秋山眞緒)。きしもんの声ってめちゃくちゃパワフルだし、なんなら最近はメイクも強めのイメージになっているじゃないですか。そういうきしもんの強さが、つばきの歌でアクセントになっている気がするんです。あと、まおぴんはダンスで注目されることが多いけど、歌も真似したくなる要素がいっぱいあるんですよ。
──どんな特徴がありましたっけ?
譜久村 声というよりは歌い方ですね。アクセントが強いんです。逆にりさまる(小片リサ)なんかは、つばきの曲に合った素直でフラットな歌い方をするんですけど。曲の主人公になりきっている感じで。でも、そこから少し飛び抜けているメンバーもいる。そのバランスが素晴らしいなって思うんです。
──ごめんなさい、オタクどころか完全に理論派の評論家ですね(笑)。この2人に関しては?
譜久村 その角度でいうと、希空ちゃんは完全につばきに合う声なんでうすよ。だから(浅倉)樹々ちゃん→りさまる→希空ちゃんの順番で歌うと、めっちゃ綺麗に聴こえるんですね。逆におのみずは、声も表情も元気系。つばきの明るいニュアンスを担当することが多いんです。つばきの曲っていうのは全体的に「恋愛に対して不安な女子」をテーマにしていることが多いんですけど、そこにおのみずのキラキラした笑顔と声が乗ることで色が増すんです。
新沼 いやぁ……うれしい! こんなに細かくつばきのことを見てくれている人はいないですよ。つばきのメンバーよりもつばきのことを深く理解していると思います。
小野 すごすぎます。私もモーニング娘。さんが大好きだから、ハロコンでは夢中になって観ていますけど、そこまで深く考えないですもん。