──今回パフォーマンスに参加した曲の中には、関さんがファンの頃に好きだった曲もあると思います。参加したことで、曲の印象が変わったりは?
関 例えばダンスも1つひとつに意味があって、その意味を理解して歌詞に合わせて踊ることで、曲を深く知れた気がします。踊ることによってその曲の心情やイメージを体感できる……言い方が難しいんですけど、私の中では“体感”が一番近いのかな。それを経験できたのかなと。
──その曲の主人公の心情を追体験するような?
関 はい。主人公だけじゃなくて、その周りにいる人たちも含めて。
──松田さんはいかがですか?
松田 私は『月曜日の朝、スカートを切られた』に参加したんですけど、1サビのときに平手(友梨奈)さんが倒れているのをみんなが冷たい目で見て、後ろに下がっていく振りがあるんですね。そのときも、私は「あ、倒れてる」ぐらいにしか思ってないような視線を意識しながらパフォーマンスしたことで、曲を聴いているだけじゃ感じられない……言葉じゃ言い表せられないんですけど、曲の中に入り込んでいる感じが味わえた気がします。あの曲の世界は決して明るいものではないんですけど、その世界に入っていく感覚が楽しくて、改めて表現することって奥が深いんだなと思いました。なので、表現力はまだまだ足りていないんですけど、どんどん成長して「松田里奈すごい!」と思われるぐらいのパフォーマンスができるようになりたいです。
──また、隣や後ろなど間近で先輩たちのパフォーマンスを見ているわけですよね。そこから学ぶことも多いのかなと思いますが。
松田 やっぱり圧倒されちゃいます。例えば『エキセントリック』の2番で平手さんと向き合って踊る振りがあるんですけど、本当に表情が素晴らしくて、目の感じが自分にはできない表情でいつもそれに負けそうになるんです。でも、最終日のときだけ平手さんが踊っているときに頷いてくださって。それが「いいね」って意味なのかは分からないんですけど……あれ、話題が逸れちゃった(笑)。でも、これはどうしても話したくて。
関 今朝からその話をしていたんですよ(笑)。
松田 本当にうれしかったんですよ! なので、二期生だけで踊るのもすごく楽しいんですけど、先輩たちとはその何倍も楽しく踊れるなって。テンションの上げ方、盛り上げ方が本当に勉強になります。
──関さん、今の話を聞きながらすごく頷いていましたね。
関 はい(笑)。私も『避雷針』で鈴本(美愉)さんとペアダンスをするんですけど、鈴本さんが私の手首を掴んでクルッとしてからパンと上に投げる振りがあって。リハのときはそれを優しくやってくださってんたんですけど、本番ではガッ! っと力強く掴まれたから、気合いとか本番にかける思いがダイレクトに伝わってきて。その瞬間に鳥肌が立って「これは絶対に頑張らなくちゃいけない!」と改めて思いました。