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UPDATE|2023/03/19

育休復帰、ぼる塾・酒寄が語る3人への感謝「お母さんの私と 芸人の私を同じくらい大事にしてくれる」

ぼる塾 酒寄希望 撮影/松山勇樹

2月27日に発売された書籍『酒寄さんのぼる塾生活』が好評を呼んでいる。ぼる塾・酒寄希望が、3人の相方「田辺さん」「あんりちゃん」「はるちゃん」との笑いと友情の日々について綴った同作は、前作『酒寄さんのぼる塾日記』に続くエッセイシリーズ第二弾だ。「ぼる塾のネタ作り担当」である酒寄は、そのユーモアあふれる視点と書き口で、今や注目を集めるエッセイストの一人にもなっている。そんな彼女は、表現者として何を原点とし、何を創作の“糧”としているのだろうか。(前後編の前編)

【写真】ぼる塾のネタ作り担当・酒寄【6点】

2022年4月、noteに公開されたエッセイがネット上で大きな話題となった。その執筆者である酒寄は「育休中に相方がめちゃくちゃ売れた」と題される同記事内で、こう自己紹介した。

<突然ですが、みなさんはぼる塾という女芸人トリオを知っていますか?「まぁね~」この言葉をよく使う人がいるグループといえば「あの人たちか!」と頭に浮かぶでしょうか。私はそのぼる塾の四人目のメンバーです。>

当時、既にお茶の間の人気者となっていたぼる塾。世間的には“トリオ”として認知されていた彼女たちだが、実は田辺・酒寄のコンビ「猫塾」と、その後輩コンビ(あんり・きりやはるか)「しんぼる」が合体して結成された“カルテット”だ。2019年より産休・育休に入っていた酒寄は、noteの連載を開始した経緯をこう説明する。

「そもそものきっかけを辿ると、コンビ時代にまで遡ります。当時の相方は田辺さんだけだったのですが、田辺さんって、自分の面白いところをあまりよく分かっていないんですよ。アピールポイントがたくさんある人なのに、“自分の一番面白いところはベーグルを焼けるところ”と思っていたり(笑)。養成所の先生から“田辺のエピソードは酒寄が書き溜めておくように”と言われたことで、その日あった面白い出来事をTwitterで呟くようになったんです。

その後、ぼる塾としてカルテットになってからも、その習慣は続きました。産休・育休に入った私に、3人はよくメッセージ上でやり取りをしてくれていたんですけど、皆からの“今日こんなことがあったよ”“田辺さんがこう言ってました”という報告が、自分だけが楽しんでいるのはもったいないと感じるほど面白くて。最初はそういうことをTwitterで呟いていたのですが、エピソードを140字にまとめきれなくなってしまったんです。そこで3人に了承を得て、noteに書き始めました」

AUTHOR

菅原 史稀


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