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UPDATE|2019/06/19

宮崎由加卒業コンサートで見たJuice=Juiceの無限の可能性

17日に日本武道館で開催されたコンサートより

17日(月)、日本武道館で開催されたJuice=Juiceリーダー宮崎由加の卒業コンサート。宮崎が「この先もみんなならJuice=Juiceを最高にしてくれるって、もう分かります」と語った通り、そこで繰り広げられたのは、実力派メンバーによる圧巻のステージングだった。



これほど悲壮感とは無縁の卒業公演も珍しいのではないか。卒業する宮崎由加本人が「この先もうまくいくと思います、私なら」と力強く宣言したことに加え、Juice=Juice新体制が無限の可能性に満ち溢れていたからだ。

コンサート終盤ではメンバーが涙で顔を曇らせる場面もあったが、最後のナンバー『未来へ、さあ走り出せ!』では大はしゃぎで破顔一笑。立錐の余地もないほど埋まった日本武道館の大観衆も、宮崎を含めた11人の新たな旅立ちを後押しするようにエールを送っていた。

Juice=Juiceの無限の可能性。まずは圧倒的な歌唱力。歌の上手なメンバーが数名いるグループはよく見かけるが、Juice=Juiceは全員が歌えるクイーンやビートルズのような集団なのだ。武道館のような大会場だと、後方の座席からはダンスの揃い方などが伝わりづらいことが多い。しかし、歌声はどんなにステージから離れていても伝わってくるのである。

高木紗友希の黒っぽい本格派ボーカル、宮本佳林の大向こう受けを狙ったようなアイドルボイス、金澤朋子のセクシーかつアンニュイな歌唱法、段原瑠々の硬軟織り交ぜたテクニシャンぶり……卓越したスキルに裏打ちされた個性たっぷりの歌を浴びていると、多種競技ともされるアイドルの本質はやはり歌なのではないかと再確認させられる。

そしてビジュアルである。ルックスは個人の趣味で左右する要素も多いので断言することは難しいのだが、それでも「可愛い」と断言したくなってしまうのがJuice=Juiceだ。「美人」という単語を具現化したような植村あかり、童顔でありつつコケティッシュな魅力も振りまく稲場愛香……。スタイルも圧巻で、ズラリとステージに並んだときの洗練された立ち姿はデビュー当時の少女時代を想起させる。

Juice=Juiceの歴史を振り返ってみると、2017年6月に大きな転換点を迎えたことがわかる。梁川奈々美と段原の加入である。
AUTHOR

小野田 衛


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