井上 ずしりと重いです。息抜きはしていましたか? コンビニとか普通に行けるんですか?
野田 行けますよ、もちろん。ただ、どこに行くにもSPさんが一緒ですからね。
井上 行きたいときに行きたいところにはなかなか行けないんですね。
野田 あと好きな食べ物を食べられないのは少しさびしかったですね。「ああ、ラーメン屋に行きたいな」、「牛丼屋行きたいな」とか。1回、九州へ出張があったとき、「とんこつラーメン食べたいな」と秘書官に漏らしたら、用意してくれたんですよ。
井上 おお!
野田 だけど、十数人のSPと秘書と私で、店は貸し切り。そうなるとお店側にご迷惑かけてしまうので、吉牛(吉野家)なんかは公邸に買ってきてもらって食べていました。
井上 今は、国会議事堂に出店していますよね。
野田 そうなんだよ。でも、当時はなかったからね。だけど、焼き鳥なんかもそうだけど、やっぱりお店の雰囲気込みで食べるのが好きなんですよね。その辺は我慢した分、今、地方へ講演に行ったときなど、路地裏で店を探して楽しんでいます。
井上 食べログを見たりして?
野田 この歳になると自分なりの嗅覚があるからね。お店の佇まいを見て入ります。もちろん、外れることもあるけど、それも込みで楽しんで。SPもいないし、1人ですからね。