──そして、こぶしは近年アカペラに挑戦するようになりましたが、小片さんはそれをどう見ていますか?
小片 こぶしにしかできないことだなと思います。グループのカラーが出ていて、武器になっているのがすごいですよね。
──とはいえ、つばきの躍進があったからこそこぶしも新しいことに挑戦したという面もあると思うんです。
広瀬 そうだと思います。あるときからつばきが自分たちのカラーを確立させてガーッと駆け上がっていったじゃないですか。こぶしの5人にはヤバいという気持ちが少なからずあったと思うんです。こぶしはコミカルなカラーがあったけれど、メンバーが減って、今の5人はどっちかというとおとなしくて真面目な方。なので、また新しくカラーを見つけていかなくちゃいけないというときに辿り着いた1つの形がアカペラだったので、そこはやっぱり関係していると思います。
──やはりつばきの活躍は気になりましたか?
広瀬 結成時期が近かったにしろ、私たちの方が早かったので、焦りみたいなものは常にありました。
小片 私たちはこぶしの方が先にできたけど同期という気持ちがあって。こぶしが先にメジャーデビューしたりとか、置いていかれている感じがずっとありました。いつも必死に追いかけているというか。同じファクトリーという名前である以上、意識せざるを得ないので。
──それは今も変わらずですか?
広瀬 常にですね。私たちがやってないことをつばきがやったとか、出たことない番組に出ていたりすると私たちも出たいなって思います。この前つばきは、「喫茶カメリア」をやっていたじゃないですか。モーニング娘。さんとかアンジュルムさんがカフェをやると聞いても、「先輩たちすごいな、私たちもいつかできたらいいな」くらいにしか思わないんですけど、同期のグループがやると、頑張れば私たちもできるんだって思えるんですよね。
──カフェは気になりますか。
広瀬 なります! ただ、こぶしってカフェって柄でもないんですよね(笑)。ラーメン屋とかの方がこぶしっぽいんじゃないかなって。私たちがカフェをやってもどうせメニューにラーメンがありそうだし(笑)。でもつばきの動向はいつも気になります。先日までサンシャイン劇場で舞台やっていたのとかすごいなって。
小片 それは私たちも一緒。ホールコンサートをやっているのもいいなと思いましたし、あと音霊に毎年連続で出ているのもすごいなって思う。
──確かに音霊の熱いステージはこぶしのカラーに合っていますよね。
広瀬 ありがたいことにこぶしは4年連続で出させていただいています。こぶしと℃-uteさん、こぶしとアンジュルムさん、こぶしとJuice=Juiceさんみたいな感じで。だからこぶしの枠はどこにも渡したくないって気持ちはあります。毎年、音霊の発表あたりの時期になるとメンバーみんなソワソワしています。今年はつばきとJuice=Juiceさんになったらどうしようとか(笑)。
──お話を聞いていると、これぞライバル関係という感じがしますね。
広瀬 ただ、つばきにいいことがあったとしても、妬ましい気持ちにはならないんですよね。うれしいことは一緒に喜んで、自分たちも同じところに立ちたいって思える。