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UPDATE|2019/07/15

井上咲楽が林芳正 元・文部科学大臣に聞く「宏池会会長・岸田文雄さんは優柔不断じゃないですか?」

左から林芳正、井上咲楽 撮影/荻原大志



井上 中選挙区制時代、山口県でお父様と、安倍首相のお父さんの安倍晋太郎さんは同じ選挙区だったんですよね。

林 地元では安倍派、林派で激しく競争していましたね。それが小選挙区制になってから、参議院と衆議院に分かれ、協力していろんな仕事ができるようになりました。それは地元としては良かったなと思います。

井上 地元としては……ということは、小選挙区制そのものにはデメリットも感じられているんですか?

林 この選挙区に自民党からはこの人、他の政党からはこの人と出馬するわけですが、有権者から見ると中選挙区制に比べて選択肢が少なくなりました。昔は自民党の中でも、政策の異なる候補者が複数出馬し、違いを比べて選ぶことができた。でも、今は候補を絞り込みますから、自民党を支持するなら、「ちょっと意見は違うけど、この人しかいないしな……」と。消極的な賛成といった応援になっている有権者の方も少なくないと思います。その結果、何か大きな出来事があり、全国レベルのブームが起きると一気に政権交代ということも起きてしまうわけです。

井上 「風が吹く」んですね。

林 すると、各党も政策の話よりも、「ブームをどうやって作るか」に目が行き、実際、行き過ぎてしまっているところがあると思います。これは日本よりも先に他の国で起きていて、政治がポピュリズム的になっているな、と。

井上 小選挙区制以前の方が政策論争や自民党内の派閥間の争いも激しかったんですか?

林 5人区に同じ党から2人、3人と出馬すれば、当然、政策論争は活発になりますよね。また、党内には派閥間での競争原理が働き、いい刺激がありました。政権交代が起きる前まで自民党政権があれだけ長く続いたのは、内部で抑制と均衡が働いたからです。各派閥が切磋琢磨し、次の世代を育てていたから新しいリーダーが出て、さまざまな政策を実現することができた。言わば、「疑似政権交代」と呼べる状態だったので、自民党政権が長続きしたんです。

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/荻原大志

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