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UPDATE|2019/07/15

松村香織&大木亜希子 AKB48グループOG初対談「アイドル卒業後をどう生きるか」

左から松村香織(元SKE48)、大木亜希子(SDN48) 撮影/松山勇樹


──アイドル以外の友達と話していると、アイドルとしての自分とのずれは感じますか?

松村 メンバーと話していると、結局は仕事の話になるんですよね。私の場合は年下メンバーしかいなかったから、くだらないことでケタケタ笑っているか、お仕事面でアドバイスをすることが多かったです。そこで自分の悩みを話すことはなかったですね。でも地元の友達と話をすると、会社とか、結婚とか、子育てとかの話をする訳じゃないですか。その子たちの話を聞くと、芸能以外で頑張っている同年代の考え方も知っておかなきゃなって思います。じゃないと地元の同世代の友達が何をしているのか一切分からないじゃないですか。普通に働いている人、等身大の子たちと接触がなかったら、自分が特殊な環境にいることすらも気付かないと思うので、普通の友達は必要ですよね。

大木 確かにアイドルってコミュニティは特殊なんですけど、『アイドル、やめました。』で取材させていただいた菅なな子ちゃんは、偏差値43からSKE48の活動を並行しながら猛勉強をして、受験時には偏差値69になって国立大学に受かったんですよね。彼女に話を聞いたら、わりと飄々としていて、クラスメイトも理解があって、個人の性格によるところも大きいと思うんです。高校在学中にアイドルを辞めて大学進学する子もいるし。AKB48グループには、いろんな選択をする子が同時にいるから刺激になりますよね。

──一方で大所帯のグループにいると、その中での競争も激しいからメンタルを保つのがですよね。

松村 仲間だけど個々の戦いでもあり、常に選ばれる努力をしないといけないですからね。自分たちを一つの商品として考えたら、結局、握手会にしても総選挙にしても営業成績が悪ければそりゃあねって話で。売り上げの悪い人は上に行けない。でも、私がアイドルになる前に働いていたキャバクラやメイドカフェと違って、SKE48では総選挙以外で自分たちが目に見える数字がないんですよ。果たして自分がどれぐらいの位置にいるのかが分からないんです。それが私は嫌でした。数字を見て、「ここを改善したら伸びるかも」って対策を知りたかったんですよね。唯一、分かるのが総選挙だったから、私はそこに本当に1年間、情熱をかけていました。2015年の総選挙で13位を獲るまでは、「行けー! 抜かすぞ! 総選挙最高!」って追う楽しさでいっぱいでした。

大木 すごく情熱的!

松村 総選挙で結果を出せば、「選抜の子より上でしょ」って言えますからね。だから総選挙は楽しかったんですけど、13位になって追われる立場になったら、急に「怖い!」って思うようになって(笑)。そこで上にいる人には、上にいる人なりの悩みもあるんだなって気付いたんです。ただ私はそれを知っているけど、何も知らないで来た子たちは、「何で〇〇ちゃんは推されているのに、私は推されてないの?」ってフラストレーションが溜まってきちゃうし、反対にそれをバネに上を目指そうって子もいます。その葛藤が良いのか悪いのかは分からないですけど。
AUTHOR

猪口 貴裕


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