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UPDATE|2019/07/18

佐々木彩夏、ももクロ加入から11年「最近、改めて『アイドル』について気づいたこと」

『OVERTURE』019号より PHOTOGRAPHER/KENTARO MIYAZAKI


──長く見ているファンの方は、もはや人生をずっと追いかけているようなもんですよね、こうなってくると。

彩夏 最近、嬉しかったというか、驚いたことがあって。結構、昔から応援してくれていたファンの方が、ここにきて、ウチらの会場に復活してくれているみたいんなんですよ。ステージから見つけて「えっ、あれっ?」となって、あとでメンバーと「あの人、昔、よく来てくれていたよね!」って盛りあがって。

──昨年の『青春』ツアー(47都道府県を巡るツアー)でも、そういう方と川上さんが旧交を温めているシーンをよく見かけました。11年やってきて、初期のころのファンの方がUターンしてくるなんて、あまり聞かない話です。そもそもオリジナルメンバーのまま、11年以上も続けているアイドル自体、ほとんどないですからね。

彩夏 昔はよく「(年齢よりも)大人っぽい」って言われたけど、最近じゃまったく言われなくなった。そうだよね。23歳ってフツーに大人だもんね。大人っぽいって言うほうがおかしいや(苦笑)。

──あとで掘り下げて聴きますけど、歌やパフォーマンスも大人な部分が増えました。でも、それと並行して子ども向け知育番組の『とびだせ!ぐーちょきぱーてぃー』(ひかりTVにて放送中。この番組には“ももくろちゃんZ”名義で出演)をやっていることで、アニメ映画の主題歌を担当したり、子ども向けの歌も唄い続けることもできる。さっきの話じゃないですけど、そうやって幅の広い活動をしているからこそ、ただ単に成長していくんじゃなく、昔のお客さんがスーッと戻って来られる余地も残しているんだろうな、とつくづく思います。

彩夏 あぁ、そうかもしれない。昔はウチらが子どもだったのに、いまや歌のお姉さんですよ。もし、芸能界に入っていなかったら、子どもたちと接する仕事に携わっていたと思うのね、私。だから、すごく楽しいお仕事だし、あの番組のおかげで目に見てて客席に子どもがすごく増えたじゃないですか?

──あの子たちが中学生や高校生になって、自分のお小遣いでライブに来られるようになるまで、がんばっていただければ、と。

彩夏 ヤバっ! あと何年かかるの? 10年として、私、もう32歳とか33歳になってるじゃん。なんかリアルな話、そのあたりでちょっとお休みしたいよね(笑)。子どもが産まれるから、しばらく3人でがんばってて、みたいな。アハハハ!

──まぁ、長く続けていくということは、突き詰めるとそういう話ですよね。

彩夏 うん。ももクロはずーっと続いていくんだけれど、みんな順番にお休みしながら、うまい具合に20周年、30周年とやっていければ。でもね、実際に頭に思い浮かんでいる20周年の光景っていうのは、誰ひとり結婚していなくて、客席から「そろそろ誰か結婚しろよ!」ってツッコまれている4人の姿。あぁ、本当に目に浮かぶわ、アハハハ! うん、そっちの可能性が高いっていうか、むしろ濃厚だよ! すごくリアルに想像できるもん。
CREDIT

取材・文/小島和宏


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