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UPDATE|2019/08/07

「指原莉乃はアイドルのあり方を根本的に変えた」クロちゃんの考えるアイドルバラエティ論

クロちゃん



彼女の何がすごいかというと、まず物怖じしないところ。松本(人志)さん相手でもズケズケいけるあの勢い、他のアイドルで誰が真似できますか。それから自分のキャラが一切ブレないところも立派。アイドル村の住民だけじゃなく、広く世間に発信できる才能とセンスは舌を巻くしかないですね。

さしこはアイドルのあり方を根本的に変えちゃったんですよ。つまり歌やダンスでアイドルファンに支持されるより、大きく世の中を巻き込んで自己発信していくことがアイドルに求められる条件になった。たとえば松本伊代さんとか早見優さんが活躍した時代は、アイドルに面白さとかセルフプロデュース力なんて求められなかったはずなんです。

本来、アイドルって全員があみみ(菊地亜美)やももち(嗣永桃子)を目指すのも違う気もするんです。でも、ああいう感じでグイグイ前に出ないと目立つことができない。その結果、今のアイドルちゃんは面白いこと、気の利いたことを言おうと躍起になっているんですよね。

根本的な話として、ファンの前で喜ばれる面白さとテレビで求められる面白さは違う。お笑いの世界でも同じで、劇場で受ける芸人がテレビではいまいちというのはよくある話なんです。だからバラエティに出るときは、アイドルもテレビ用にシフトチェンジしなくてはいけない。

ところが、そうなると別の問題が出てくるんですよ。テレビ出演で知名度は上がっても、それがライブの集客力に結びつかないというジレンマ。

なぁぽん(浅川梨奈)なんかもグラビアやドラマでこれだけ活躍しているのに、それがなかなかスパガ(SUPER☆GiRLS)の動員に結びつかないと悩んでいたそうですから。そうすると、そもそも何のために外部仕事を頑張っているのか分からなくなりますよね。漠然とテレビに出たところで意味がないんですよ。

CREDIT

取材・文/小野田衛


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