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UPDATE|2019/08/10

働き盛り40代後半で定職なしに…齋藤健・前農水相が語る「議員浪人中の“極まった”生活」

左から齋藤健、井上咲楽 撮影/荻原大志



齋藤 それが浪人生活のスタートだった。しかも、衆議院議員総選挙は衆議院解散によって行われるから、いつあるか分からない。常に選挙に備えて運動をやっていなければいけないし、次の選挙で敗れたら政治家として終わりだと思っていたので、働きながら……という中途半端なことはできなかった。ただ、そうすると、その間は収入が途絶えてしまうわけなんだよ。

井上 どうやって生活をしていったんですか?

齋藤 大学で少し教え、企業顧問をし、それで生活費を賄っていた。1万円稼ぐことの大変さを本当に実感したよね。でも、生活できるだけでは浪人の意味がない。政治資金が必要。こちらはね、情けないことに苦しくなると寄付を仰ぎに行っていた。「すいません、お金ください」と。

井上 なかなか想像するのが難しいシチュエーションですね。

齋藤 正々堂々と収支報告に載せるお金だけど、支援者の方から「いくらいるんだ?」と聞かれると、うまく答えられないんだよね。そりゃ多い方がいいですよ。でも、ギブ・アンド・テイクじゃないから、こんな会話になるわけ。「いくらでもご迷惑にならない範囲で」「いや、いくらいるんだ?」「いくらでも、ご迷惑にならない範囲で」「キミはね、そういうことを言わないからダメなんだよ」と叱咤しながら、寄付してくださる。3年4カ月、苦しかったよ。

井上 官僚出身、当選3期目で大臣就任という経歴を見て、エリートのイメージが強かったので驚きました。

齋藤 半年、1年だったら耐えられるけど、3年4カ月、働き盛りの40代後半に定職ナシだから。しかも、次に落選したら政治家の道も断たれる。極まった状態。でも、2009年の選挙で当選して「いい経験だった」と振り返ることができるようになったよね。

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/荻原大志

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