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UPDATE|2019/09/02

乃木坂46が「真夏の全国ツアー」で見せた新たな挑戦と、桜井玲香卒業を考察する

乃木坂46真夏の全国ツアー2019ファイナル(9月1日/明治神宮野球場)


Wアンコールで桜井が選んだのは『会いたかったかもしれない』という意外な曲だった。デビューシングルに収録された同曲はAKB48の初期代表曲『会いたかった』のアレンジバージョンで、「乃木坂46=AKB48の公式ライバル」というイメージを与えた『会いたかったかもしれない』。乃木坂46は“公式ライバル”の呪縛に苦しんだ時期もあったが、いまは独自のグループとして確立。あえて『会いたかったかもしれない』を歌うことで、世代交代が進む乃木坂46のリスタートを宣言したようにも感じた。

新キャプテンの秋元に促されて、グラウンドを一周する桜井。半周に達するところで昨年12月に卒業した94年組の若月佑美が王子様のように現れた。2人の関係はもはや説明しなくてもいいだろう。ハグを交わすと若月は「ここからは“戦友”として頑張りましょう」と声をかけた。

メインステージに戻った桜井をメンバーが出迎えると、最後は円陣を組んで「努力、感謝、笑顔、うちらは乃木坂 上り坂 46!」と3万5千人のファンと声を上げる。最後、桜井は「乃木坂に入ってよかった」と話した。これまで乃木坂46を卒業したメンバーの多くが残してきた言葉だ。

この日、多くのOGが神宮球場に集った。乃木坂46は卒業生が気軽に足を運べる場だ。以前「卒業生を含めた運動体が乃木坂46ではないか」と問いかけると、桜井は「そうなるのはひとつの理想ですね。グループではあるけど、一線で活躍している子がいて、卒業してもその世界で頑張って、そのループが続いていく。そんなスケールの大きい組織を作ることができたらいいね、とスタッフの方と話したことがあるんです」と答えた(『EX大衆』2019年5月号)。

9月1日は乃木坂46の初代キャプテンの卒業の日であり、新しい乃木坂46が生まれた日でもあったのだ。

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