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UPDATE|2019/10/07

ももクロ公式・小島記者「活字にこだわる僕が『ももクロ青春録』を電子書籍配信するワケ」

『ももクロ青春録』(朝日新聞出版・刊)


 電子書籍ではないけれども、ネットならではの即時性と、とにかく短時間でたくさんの方に読んでいただけることは物書きとしては幸せなこと。そんな経験もあったので、じゃあ、ももクロも……という思いが頭をもたげはじめていた。アイドルを活字で熱く記す作業をはじめてから、もうすぐ10年。『ENTAME next』が僕に新たな喜びを教えてくれたのだ。

 ちなみに2015年に出版した『ゴールデン☆スター飯伏幸太 最強編』(小学館集英社プロダクション・刊)もこの夏、電子化され、その直後に飯伏幸太がG1クライマックスを初制覇したことで、まったく新しい読者の方々にも読んでいただけたようだ。さらにこの春、文庫になった『ぼくの週プロ青春記』(朝日新聞出版・刊)も同じぐらいのタイミングで電子化された。本当にありがたい話だけれども、これでももクロ関連書籍だけが取り残されてしまうことになってしまった。

 みなさんが電子化を熱望する気持ちはよくわかる。

 モノノフと呼ばれるももクロファンのみなさんは、ももクロのステージを見るためなら、長距離移動を伴う遠征も厭わない。その旅のお供に『ももクロ青春録』を……と思っても、さすがに270ページを超える厚さとなると、結構な荷物になってしまう。そう考えたら、たしかに電子化は必須だったのかもしれない。秋から冬にかけ、ももクロはたくさんライブを行なう。ファンクラブイベントも、年末恒例の『ももいろクリスマス』も今年は首都圏と大阪でのダブル開催が決定した。彼女たちを追いかけて遠征するモノノフのみなさん! そこにギリギリ電子化が間に合いましたよ(本当は書籍と同時リリースする予定だったんですが、もろもろ作業が手間取ったようで、まるまる2カ月、遅くなってしまいました……)。荷物にならないので、ぜひ、移動中にご一読いただければ幸いです。

 これで6冊目となる『ももクロ○○録』シリーズだが、今回はこれまでとちょっと切り口を変えてみた。基本的には2018年6月から2019年5月まで(つまり平成30年から令和元年)のももクロの歩みを、ライブレポートを中心に追いかけているのだが、今回は僕以外の「証人」に取材をして、より深い部分まで、ももクロの舞台裏を掘り下げている。

 証人としてご登場いただいたのは、振り付けのAnna先生(彼女は振り付けを担当しただけでなく、ももクロ初の主演ミュージカル『ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?』ではステージで共演もしている)。コンサート制作を担当するH.I.P.の津下陽祐氏。そして、キングレコードのプロデューサー・宮本純乃介氏の3人。

 僕が平成最後の年から令和最初の年にかけて、ももクロを追いかけていく中で、どうしても話を聞いて、たくさんの人に読んでもらいたい、と強く思った人たち、である。
AUTHOR

小島 和宏


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