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UPDATE|2019/10/11

SKE48大場美奈、舞台初主演「食べる寝る以外は舞台のことしか考えてない。それぐらい懸けています」

撮影/松山勇樹


──今はだいぶ打ち解けましたか?

大場 はい。皆さんがすごく話しかけて和ませてくれるので。今、一番面倒を見てくださっているのは澤田和己役の山内圭哉さん。あと、今、マイブームは菅原(永二)さん見ることです。菅原さんはキャストの中で唯一天然で、三上(市朗)さんと山内さんにずっとツッコまれているんです。そのツッコまれているのを見てこの間、私、稽古場で初めて笑ったんですよ。それまでは、できないヤツが笑っちゃいけないし、できないヤツが私語なんてしちゃいけないって思っていたんです。今まで育ってきた環境がそうだったし。でも、お芝居する人たちはコミュニケーションがどれだけ大切で、息抜きがどれだけ大切かを考えていて。私はできないなんておかしい、っていう世界で10年やってきたので、「芝居ができないなんてヤバい!」っていうプレッシャーを抱えたまま稽古に入っていたんです。でも、「人との会話は普段できているんだから、それを実際にお芝居に出せばいい。だけど、いざお芝居ってなったら変に力が入ったりして不自然になってしまうだけ」というのを教えてもらってから、ちょっとずつ肩の力が抜けてきて、自然にいろいろ吸収できるようになったんです。まずは楽しんでやることが大事だなと。

──やはり初めての舞台はやる前に持っていたイメージとだいぶ違いますか?

大場 まったく違います。稽古に入る前は、「セリフが覚えられなかったどうしよう……」という不安が大きかったんです。今回、特にセリフ量が多いらしくて。アニメ業界の内情を伝えないとダメなので、どうしても情報量が多くなるみたいで。ただ、やってみたらセリフは入ったんです。まだ細かい部分は詰めきれていないんですけど。もちろん、その細かい部分を疎かにしちゃうと伝わらないこともあると思うので、そこはちゃんとやらなきゃいけないと思うんですが、そこが全てじゃないぞと。

──と言いますと?

大場 他のキャストのみなさんは自由に動かれるんです。それこそ毎回違う動きをされる。SKE48だと毎回、同じ動きをしてきたので、それが新鮮で。相手が動いたことにどう合わせるか、しかもそれをいかにも自然に合わせる。それが今回のお芝居で掴みたいと思っているところなんです。だから、稽古前にセリフが入るかどうか不安に思っていた自分に教えてあげたいです。不安になるポイントが間違っていると。

──なるほど(笑)。既に学んだことが多そうです。

大場 はい。G2さんからは「稽古場では怒られて欲しい」と言われました。「本番できればいいわけだから、稽古場でいろいろ言われなかったら他にどこで言われるの?」と。あと、私がアドバイスをもらっているとき、周りの方々もそれを聞いていているんです。それも怒られているのを聞いているわけではなくて、「一緒にお芝居をやる上で、君が言われている指摘を一緒に理解していかないとできない。君がどういう気持でそのセリフを言っているかが分かっているか分かっていないかで芝居のやりやすさは全然違う」って教えていただいて、それがすごく腑に落ちたんです。それから私も他の方が指摘されていることを聞くようにしたら、その方がどういう気持でセリフを言っているかが少しずつ分かるようになってきて。山内さんからは「芝居はみんな線でつながっているんだ」って言われたんですけど、それもすごく理解できたんです。
AUTHOR

林 将勝


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