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UPDATE|2019/10/27

石破茂 元防衛相の考える「自民党政権の危うさ」と「地方創生の大切さ」【井上咲楽の政治家 直撃】

左から井上咲楽、石破茂 撮影/荻原大志



井上 そのあたりに安倍政権の危うさを感じているということですか?

石破 政権自体に危うさがあるというより、一部の支持層にそういう面が見えていることを心配しています。そして、国会の論戦を見ていても、議論が噛み合っていないときがある。野党が聞くことに正面から答えず、経済政策についても「あの悪夢のような(民主党政権)時代に戻していいんですか」と返してしまう。私も同じ自民党議員としてその気持ちは分かるのですが、経済の現況をどう思いますか? という問いにもちゃんと答えて見せないといけない。各種統計を見れば、企業の業績はすごくいいものの、個人の所得は上がっていない。日本経済の7割は個人消費が支えているわけですから、経済を良くするにはどうやって個人の所得を上げていくかが重要です。それについて「どうですか?」と聞かれたら、そこにも明確に答える必要があると思うんです。たとえば政府は、「有効求人倍率は史上初めて全都道府県で一倍を超えた」と説明していますが、生産年齢人口、いわゆる働く世代の人たちはどんどん減っているわけです。だから人手不足になり、有効求人倍率は上がるに決まっています。

井上 確かに。

石破 では実際に増えた雇用は……と言うと、女性と高齢者の就職が増えている。あるいはサービス業への就職が増えている。でも、給料は決して高くない。そこにも問題があるんじゃないですか? と聞かれても、噛み合わないやりとりが続いていく。自民党と公明党が政権を取って7年が経ち、民主党政権は3年しかなかった。それでも国民のなかに、「民主党政権は酷かったよね」というトラウマが根強く残っている。だから、「あの時代に戻していいんですか!」と言われると、「そうだよね。戻っちゃ困るよね」と納得する部分があるわけです。ただ、いつまでもそのやりとりでは重要な議論が深まっていかない。だから、さらに国民に分かりやすく説明していくスタイルであってほしい、と思っています。

CREDIT

取材・文/佐口賢作 撮影/荻原大志


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