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UPDATE|2019/11/10

道重さゆみ「黄金期はこれからまた私達が作るんだ」新生モーニング娘。誕生の瞬間

モーニング娘。年代記 第17回

アイドルは時代の鏡、その時代にもっとも愛されたものが頂点に立ち、頂点に立った者もまた、時代の大きなうねりに翻弄されながら物語を紡いでいく。モーニング娘。の歴史を日本の歴史と重ね合わせながら振り返る。『月刊エンタメ』の人気連載を出張公開。17回目は2012年のお話。


曽有の大災害から1年が過ぎた、2012年。悲しみの記憶を受け入れ、それぞれが続く明日へともう一度歩き始めた日本では、再出発の勇気を奮い立たせるような心の繋がり、つまり「応援」を軸とするコンテンツが非常に高い注目を集めていた。例えば同年のテレビ年間視聴率、その上位を独占していたのはロンドンオリンピックやサッカーワールドカップのアジア地区最終予選であり、音楽の話題に目を向ければ、AKB48のブレイクに続く女性アイドルの大ブームである。

「AKB48初の東京ドーム公演決定」「ももいろクローバーZが第4回CDショップ大賞受賞」「乃木坂46や私立恵比寿中学がメジャーデビュー」。試しに2012年1~3月に報じられていた出来事を並べてみるだけでも、この2012年の女性アイドルシーンがいかに盛り上がっていたのかを、後世へ簡単に伝えることができる。

しかしその一方で、同じ2012年1~3月に当時のモーニング娘。が発表していたシングルを聞かれたとき、すぐにタイトルを答えられる人はきっと少ないはずだ。この悲しきクイズの正解は48枚目のシングル『ピョコピョコ ウルトラ』(1月25日リリース)。不名誉ながら長いモーニング娘。の歴史の中で、過去最低のシングル売上を記録してしまったのが同作でもある。

2012年が始まったときのモーニング娘。というのは、例え世がアイドルブームの中にあっても、時代遅れという評価のまま相変わらずもがき続けている状態だった。さらにファンから不安視されていたのは、知名度の高かった前リーダー・高橋愛に続き、中心メンバーとして長年グループを支え続けた新垣里沙、光井愛佳も、同年春での卒業がすでに確定していたことだ。

AUTHOR

乗田 綾子

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