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UPDATE|2019/11/19

女優・松本まりか本当の自分と向かい合った写真集を語る 「知らず知らずに付いた殻を脱ぎ捨てたかった」

『月刊 松本まりか・汀 写真 ND CHOW』 (C)ND CHOW/小学館


──一度は断った写真集を、どうしてやろうと思ったんですか?

松本 プロデューサーの方が、「君は写真の世界が合うと思う」って熱心に言ってくださって。そこまで言ってくださるなら、私の知らない世界がそこにあるのかもしれないと。彼はプロだから、プロの声に耳を傾けるべきだと思ったんです。

──ロケ地はベトナムですが、松本さんは撮影前から一人旅をしていたとか。

松本 写真集が決まってから、前から行きたっかったインドのガンジス川に特に予定も決めずに旅に出たんです。ただゴールデンウィークで飛行機のチケットが取れなくて、韓国経由だったら行けると。それでトランジットで韓国に10日ぐらいいて、それからデリーに行って、ホテルも予約せずに、その場その場で目的地を決めて。その旅の途中に、ベトナムで写真集を撮ったんです。

──ものすごく自由な撮影ですね。

松本 すべてがタイミングなんですよ。写真集が決まって、旅に行きたい気分になって、その流れで写真集を撮ろうと。カメラマンのアンディ・チャオとの出会いもタイミングでした。ずっとアンディは「もう写真集は撮らない」って言ってたらしく、キャリアも実力もあるのに留学して勉強をしている最中だったんです。ところが今回、出版社の方がダメ元でオファーしたら、私の出演したドラマなどを観ていたらしく、「興味がある」と受けてくれたんです。

──そうした自然の流れがあったからこそ、プライベートさながらの生々しい表情も捉えられていたんですね。

松本 日本の社会や芸能界で生きてきて、知らず知らずのうちに付いてしまった殻みたいなものや、生き辛くしていた何かを取っ払いたかった気持ちもあったんです。誰かのための写真集ではなくて、自分の醜い姿を見せてもいいと言える強さが欲しかったんでしょうね。

──ドラマ「ホリデイラブ」で演じた里奈は「あざとかわいい」と話題を集めました。そのイメージにプレッシャーを感じたりは?

松本 「あざとかわいい」って思ってもらえるのはもちろん嬉しいんですが、多分私が「あざとかわいい」の本質を理解していないし、それほど知ろうとしていないのかもしれないです。いろんなキャッチコピーを付けられるんですよ。それこそ「あざとかわいい」もそうですし、「絶叫女優」とか「令和の怪物」とか(笑)。いろいろ作品をやるたびにキャッチコピーをつけていただくのは嬉しいし、そういう記事は楽しく読んでますよ。
AUTHOR

猪口 貴裕


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